【コラム】終わりのない挑発…北、怒り調整機能が“故障”?(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.04.15 10:50
◆金日成の肖像画抱いて死んだ船員を英雄化
最高尊厳を死守しようとする北朝鮮当局の努力は、切迫しているように思われる。2011年12月に突然亡くなった金正日の葬儀室を訪れた金正恩のそばには、拳銃を身に着けた警護員が密着随行していた。機関銃を手に戦闘ヘルメットをかぶった護衛総局所属の近接護衛武官たちが、軍部隊訪問など外部活動に乗り出した金正恩周辺を取り囲み始めたのもこの時だ。金正恩に近寄ろうとする住民や軍人を、軍服姿の警護員が必死に押しやるシーンもしばしば見える。対北朝鮮情報の分析をする関係者は「金正日の葬儀の時に集まった住民たちが原因で霊柩車が止まった時には、北朝鮮当局は目まいがしただろう」と話す。当時、道が混むとすぐに軍用ジープに乗っていた軍服姿の要員が機関銃まで持ち出して必死に押しやりながら道を確保する場面が、朝鮮中央テレビを通じて生々しく中継された。
最高尊厳を伝家の宝刀のように振り回す北朝鮮の行動は当分続くようだ。これを綿密に追跡すれば、追加核実験のような挑発時点も予想できるようだ。核・ミサイル対北朝鮮制裁に反発した北朝鮮は、最近になって人権問題に激昂した反応を見せている。イ・ドンイル国連駐在北朝鮮次席代表が4日の記者会見で「私たち(北朝鮮)に対する人権状況調査を通じて、緊張を高めている」と非難したのも同じことだ。北朝鮮人権調査委(COI)の活動を扱う国連安保理議論が17日に近づき、金正恩を起訴しなければならないという国際的世論が盛り上がっているため北朝鮮当局の悩みはどうしても深くなる。今頃、核実験カードを取り出してあれこれ考えているかもしれない。