【コラム】安倍首相を非難する資格=韓国
ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版2014.01.28 15:13
昨年9月、アルゼンチンの国際オリンピック委員会(IOC)総会場。記者に近づいてきた日本の安倍晋三首相が突然、頭を下げた。韓国の記者だと分かったのか。一瞬かすめた期待は、すぐに失望に変わった。2020年の東京夏季オリンピック招致決定を翌日に控えた9月7日その日。ヒルトンホテルのロビーで彼は、地位の上下も老若男女も問わず皆に目礼していたからだ。多分、記者をIOCの関係者と勘違いしたのではないだろうか。だが、見え透いた彼の挨拶は思いのほか効果があった。
放射能の流出憂慮さえ安倍首相がこぶしを握ったまま「何の問題もないように政府が保証する」と声を高めると、ぐいっと引き込まれた。驚くべきは、招致に成功した翌日も安倍首相はホテルのロビーで目礼パレードを続けていたという点だ。抑えがたい喜びで口元が約2ミリ程度上がっていたということを除いて、違うところはなかった。米国・欧州のIOC専門記者は、韓国人である記者の顔色をうかがいながら「やはり日本」とささやいた。安倍首相の計算された謙そんパレードは「大当たり」だった。
安倍首相は軽く見てはいけない人物だという思いが、ハッと浮かんだ。安倍首相の靖国神社参拝をめぐって米国が日本側に「周辺国の怒りを買うような言動を慎むという約束を、ひそかに要求している」という24日の報道を頼りに「それはそうだろう」と心の片隅で安心するには早い。ソウル勤務を終えて東京に復帰し、独島(ドクト、日本名・竹島)を竹島と広報する映像を作っている、ある日本人外交官は記者に「イシューがさく烈するたびにかっと熱くなる韓国人の感性は、韓国の発展には得にもなるが、外交では毒だ」といった。