【時視各角】それでも財政は守るべき=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.24 16:01
疑心は次々と続くものだ。大統領はどうか。「財政・金融をすべて動員しなさい」と述べたその朴大統領は、本当に私が昨年見た朴大統領なのか。昨年の朴大統領は「増税はいけない」という増税否定論者だった。福祉のために増税すべきだという野党と市民団体の執拗な攻撃にも揺れることがなかった。税金を増やすより、あるお金を節約しながら適切に福祉に使うべきだという主張を続けた。私はその時、朴大統領の経済所信は財政の健全性を守ることにあると思った。「5年単任大統領だが、人気に迎合せず、国の経済体力(ファンダメンタル)から心配する」と考えた。そのため大統領の経済観を内心、誇りに思った。
もちろん財政も使う時は使わなければならない。金大中(キム・デジュン)のようにどんどん使って称賛を受けた大統領もいる。金大中が通貨危機を1年半で克服した力がまさに健全な財政だった。構造改革に150兆ウォン以上を注ぎ込んだが、国の借金は国内総生産(GDP)の20%を超えなかった。それは誰のおかげか。A議員が恨んだその官僚が財政を自分のもののように守ったおかげではないのか。
一方、盧武鉉(ノ・ムヒョン)、李明博(イ・ミョンバク)両大統領は均衡財政を叫びながらも、実際には革新・企業都市や4大河川にお金を注いだ。財政を悪化させるという批判が強まると、李大統領は4大河川事業に水資源公社を引き込む便法を使ったりもした。第2期経済チームが基金・金融を動員するというのと変わらない。財政を使うのなら、国民の同意と国会の合意を通じて堂々と使うべきだ。財政はどの政権の専有物ではない。