【コラム】国民に興をわかせる大統領=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.11.09 17:20
国民の肩がだんだん落ちていく。生きることは本来苦海で大変だが、この頃ますます大変だと話す人が増えている。韓国の人々は「興に乗じる民族」だ。わき起こる興は韓国人の代表的な文化遺伝子だ。だから踊って歌うのが好きだ。ところが2015年も2カ月を残す今、国民は興がわかない。希望がないからだ。
パンドラの箱が開かれながらあらゆる欲・嫉妬・ねたみ・各種病気などが広がって、平和だった世の中は険悪になったが、箱の中に残った希望で人々は大変でも生きている。ところがその希望さえもなくなったのだ。今後どうやって生きていくべきなのか。
国民から月給をもらっている政界は、歴史教科書の国定化で国民を分裂させている。雨が降り注いだ7日ソウルの都心部には歴史教科書の国定化に対する賛否集会と記者会見が相次いで開かれた。賛成する団体は「従北勢力の歴史反乱を鎮圧するための大韓民国の防衛措置」と主張し、反対する団体は「従北追求や民生のたわごとは政府がいつも使っている危機脱出トリック」と対抗した。憂慮されるのは2017年に国定化教科書が出てきても政権が変わればまたどうなるかも分からないという点だ。歴史が繰り返されるのか今後を見るべきだが、生活できゅうきゅうとしている国民らは、子供・就職・老後の心配などでため息ばかりついている。