「太陽節」（金日成主席生誕日、４月１５日）を控えた１３日、ある団体観光客が北朝鮮に入国した。英国の旅行会社「ルパイントラベル」（Ｌｕｐｉｎｅ　Ｔｒａｖｅｌ）が企画した「金日成誕生日ツアー」の参加者だ。

観光客は中国丹東から列車で入国し、５泊７日の日程で平壌（ピョンヤン）、妙香山（ミョヒャンサン）、開城（ケソン）、板門店（パンムンジョム）を旅行する。旅行会社のホームページには「１５日には金日成（キム・イルソン）万景台（マンギョンデ）生家と遺体が安置された錦繍山記念宮殿を訪問する。広場で開かれる祭りに参加し、現地人と対話して踊ることができる」と紹介されている。この商品は早くに完売となった。

ルパイン・トラベルのハリス代表（３８）は電子メールを通じて「金日成主席の生誕日は北朝鮮旅行のシーズン」と伝えた。以下はメールインタビュー内容。

－－世界が北朝鮮に圧力を加えているが、影響はないのか。

「観光に対する制裁はないため、今まで対北朝鮮制裁の影響を受けなかった。むしろ客は毎年増えている」

１月のボイス・オブ・アメリカ（ＶＯＡ）のインタビューで、ハリス代表は「３カ月間の予約率は前年同期比２０％増えた。韓半島（朝鮮半島）の緊張は旅行のキャンセルにつながっていない」と話した。同社はホームページを通じて来年まで予約を受けている。８月には「祖国解放記念ツアー」、９月には「北朝鮮政権樹立記念ツアー」、１０月には「労働党創建記念ツアー」が予定されている。来年２月には「金正日（キム・ジョンイル）生誕日ツアー」がある。２０１１年から外国人参加アマチュアゴルフ大会商品も出ている。「北朝鮮アマチュアゴルフオープン」だ。

－－良いゴルフ場が多いが、北朝鮮ゴルフツアーの魅力は。

「平壌ゴルフ場は平壌から２７キロほど離れたテソン湖の近くにある。コースが本当に美しく、北朝鮮のカップルには結婚写真の撮影場所として人気があるほどだ。普通、南浦（ナムポ）に住む１８－２１歳の女性がキャディーをするが、ラウンドをする３日間、一緒にいたりもする。北朝鮮の人の本当の話を聞くことができる機会だ」

－－北朝鮮を何度も訪問していると思うが、印象は。

「２０回以上訪問している。訪問するたびに強い印象を与えるのはやはり人だ。一般的に北朝鮮に対して固定観念を持っている。しかし政治を除けば同じように人が暮らすところだ。北朝鮮の人たちも夢と希望を語り、悩みを話し合う」

－－北朝鮮旅行の準備は複雑で、多くの費用がかかるのでは。

「ビザの発行を含むすべての準備は私たちがする。経費も高くない」

旅行会社のホームページによると、「金日成生誕日ツアー」の場合、丹東－平壌往復列車料金、北朝鮮内の宿泊・食事など各種費用、ガイド警備まで７４９ポンド（約１０万円）。日程によって差があるが、北朝鮮団体観光の場合、６００－７００ポンド台で可能だ。

－－観光客は主にどういう人たちか。なぜこのような旅行をするのか。

「いろいろな人がいる。１８歳から８７歳まで年齢も幅広い。ある人は好奇心で旅行し、歴史と文化に関心を持つ人もいる。写真を趣味とする人は特別な写真を撮ろうとする」