【コラム】過去史に「清算」はない-親日人名事典の後(下)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.11.24 14:38
親日過去史の清算問題は「親日人名事典」を契機にヤマ場を迎えた。 残念ながら現在、対立は解消されていない。 過去史清算至上主義者は解放後の宿題を終えたと得意になっているが、「この時代になぜ親日派問題か」と首を横に振る人のほうが多い。 心配されるのは「私たちの歴史は誇れるものでない」という自己侮蔑の心理だ。 どのようにこうした認識の内戦を省察し治癒するのか。「世界の過去史清算」(プルンヨクサ出版)をまず手にとって読んでみよう。 ちょうどいい参考図書だ。
ソウル大の安秉稷(アン・ビョンジク)教授(西洋史)ら共著のこの本によると、過去史の清算は、騒々しい20世紀を経験しなければならなかったすべての国の共通の宿題だ。 フランス・スペイン・チリなども内戦・独裁・外勢の侵入を経験し、そのために過去史の清算という負債を抱えた。 問題は誤った固定観念だ。 多くの人々が「フランス・ドイツ・南アフリカは過去の清算に成功したが、スペイン・ロシア・チリは失敗した。 韓国も代表的な失敗事例だ」と考えている。 しかし過去の清算の模範答案などはどこにも存在しない。 それが真実だ。 売国者をすべて捜し出す人的清算に成功した国もない。 成功事例として知られてきたフランスも同じだ。