【コラム】経済活力を殺す公務員の玉璽闘争=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.04.05 15:34
世宗(セジョン)庁舎の退勤は早い。交通渋滞が始まる前に首都圏行きのバスに乗るためだ。退勤の時間帯が過ぎれば事務室はがらんと空き、庁舎はひっそりとする。夜勤する公務員であふれた果川(クァチョン)庁舎や開発年代時代には想像できない風景だ。このような差は帰宅戦争のためと見なされやすい。しかし本質は別のところにある。情報、頭脳、資金で政府の役割が大きく減ったからだ。経済を民間が主導しながら公務員が韓国社会を導く能力も情熱も必要性もすべて減った結果だ。
いま100万人の公務員の役割は何だろうか。規制の別の名である玉璽を守ること程度ではないだろうか。玉璽とは王の印だ。この玉璽が押されなければ国は動かない。現代的な意味で解釈すれば、公務員は法律に基づき玉璽を押すことを代行する。政府が国家経済を導いた時代には規制の役割と効用が大きかった。全知全能の政府が経済開発計画に基づき必要な制度を作った後、民間に情報と資金を提供し、投資業種に関する交通整理を通じて経済成長の効率を最大化した。