【社説】過去史直視を「現在の責任」に昇華させたドイツ

【社説】過去史直視を「現在の責任」に昇華させたドイツ

2015年05月10日13時13分
[ⓒ 中央SUNDAY/中央日報日本語版]
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  945年5月8日は第2次世界大戦を起こしたナチスドイツが降伏した日だ。70周年を迎えた8日、参戦国はそれぞれ多様な記念行事を開いた。1日後の9日を戦勝記念日と称えるロシアのモスクワでも大規模な軍事パレードが開かれた。

  敗戦国のドイツもまた、この日をどこの国より重視する。降参の屈辱感ではなく過去史に対する悔恨と反省、謝罪そしてナチス政権から解放された意味を再確認する。ドイツの首都ベルリンの連邦議会議事堂では上下両院合同記念式が開かれた。メルケル首相とガウク大統領、ランメルト下院議長ら主要指導者が一堂に集まり歴史に対する限りない責任意志を改めて確かめた。

  ランメルト議長はまずホロコースト(ユダヤ人虐殺)などぬぐうことのできない戦争犯罪を起こしたドイツの過去史を許し和解した国々に感謝の気持ちを伝えた。「この日はドイツが自らを解放させた日ではない。途轍もない犠牲を払ってナチス政権を終息させた西側連合国とソ連に謝意と尊敬を表す」と話した。謝罪も忘れなかった。「他の国と国民、スラブ人と欧州のユダヤ人に対する類例のない壊滅的戦争で亡くなった犠牲者の魂を称える」とした。

  ドイツは「現在の責任」を強調する。歴史学者のハインリヒ・アウグストヴィンクラーは、「ドイツの過去清算は永遠に終わらない。過去史に責任を負う姿勢は現在の責任ある行動を可能にさせる」と話した。彼は「いかなる場合でも個々人の尊厳を守ってあげることが私たちが歴史から学んだ責務」として最近の反ユダヤ主義と外国人嫌悪にともなう挑発を強力に警告した。

  ドイツはいつでもそうしたように謝罪を行動で見せてくれる。メルケル首相はウクライナ問題に対する抗議の意思表示で9日のロシア戦勝記念日には参加しなかったが、翌10日にモスクワを訪問し無名戦士墓地に献花する。ガウク大統領も8日にポーランド国境近くにあるロシア戦争墓地を訪れた。ドイツのシュタインマイヤー外相は7日、第2次世界大戦最大の激戦地だったロシア南部ボルゴグラード(旧スターリングラード)の墓地を参拝した。

  8月15日は太平洋戦争で日本が降伏した日だ。日本では敗戦日である8月15日をいまでもあえて「終戦記念日」と呼ぶ。日本人戦没者追悼中心の行事では「私たちが戦争被害者」という意識が充満する。侵略戦争を反省するより戦争に負けたことを反省する雰囲気まで感知される。この日安倍晋三首相は「安倍談話」というものを発表する予定だ。歴史修正主義者の安倍首相は植民支配と侵略、旧日本軍慰安婦制度の強制性認定など、これまでの政権がすでに村山談話と河野談話を通じて謝罪したことまで継承することを躊躇している。これでは日本が国際舞台でドイツのような待遇を受けることはできない。

  だからと言って韓国があえて全世界が知っている戦犯国日本に屈辱的な謝罪を要求する必要はない。日本を最後まで押しつけ窮地に追いやるのは望ましくない。過去史に原則的な物差しを守ってきた朴槿恵(パク・クネ)政権は最近になりやや柔軟な姿勢を見せている。他の韓国の政治家も票を意識して民族主義感情に便乗することは避けなければならない。

  いまやアジアも欧州のように互いに利益となる成熟した過去史整理と未来指向的協力が切実だ。日本が周辺国と本当に和解しようと思うならばいまからでもドイツを手本としなければならない。日本の前向きな歴史認識転換と、韓国をはじめとする周辺国の大乗的和解を期待する。(中央SUNDAY第426号)

  
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