【社説】親日名簿の発表に問題ある

【社説】親日名簿の発表に問題ある

2005年08月29日20時21分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  民族問題研究所と親日人名辞典編さん委員会という組織が「親日人名辞典に収録される予定者」とし、1回目の名簿3090人を発表した。過去史問題で国が揺るがされている時点に、親日派というレッテルをつけて、新たに数千人の名簿を発表し、議論が広がっている。その名簿に含まれた大半の人々はすでに死去し、自ら釈明さえする機会を失っている。

  そのうえ、この組織が公正だと認めうる根拠もない。だから、正否をめぐる攻防だけが広がるに決まっている。今年2月、国会が親日真相究明法を可決させたから、その結果を待つのが妥当だった。かつての歴史を正しく評価しようとのことに異義を申す人はいないだろう。だが、その歴史というものは、見方次第で評価が異ならざるを得ない。その時代に不可抗力的かつ不可避だったことにまで現在の定規を適用する場合、当事者は悔しい思いをするだろう。

  真相を究明するというのは、それだけむずかしい作業だ。もちろん、日本の爵位を受けたり、売国行為をしたという明白な親日行為があるはずで、当時やむを得ない、またはそれが現実だと思って対応した場合もあるはずだ。前者の場合については、あれこれ言うまでもない。しかし、後者については「歴史の審判」という基準よりは「歴史の理解」との観点から判断するのが妥当だ。

  議論のポイントは、親日人物を選定した基準だ。日本の帝国主義による植民支配時代の36年(1910~45)は、詩人・徐廷柱(ソ・ジョンジュ)氏が回顧したように「あの空がわれわれの空だと思った」ほど長い歳月だった。一時独立闘士だった人が、抗日の鋭い筆ぽうを振るっていた有識者が日本の協力者に転じたたわけを、その時代を生きていない状態では理解しがたいのだ。

  とりわけ、発表された人物の中には、大韓民国を建国する過程で、それ以降、国を発展させる過程で、功績があった方々が多い。それら全員に親日の烙印を押すとしたら、大韓民国のアイデンティティーはどう維持していくのか。ゆえに、それが学問的な研究だったならば、名簿の発表には慎重を期すべきだった。こうした発表の行為自体が、政治的なイベントに誤解されざるを得ないからだ。
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