【時論】韓国が真の臨床試験先進国になるためには(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.10.28 13:29
私たちが生きている現実は完ぺきではない。だから私たちはいつもよりよい未来のために努力する。病気を診断し、治療し、予防するためのよりよい方法を見つけるために絶えず努力する。今ある方法が完全ではないからだ。だが、よりよい治療法は研究なくして得ることはできない。また、新しい治療法を人間に適用するためには科学的な根拠と技法を通じてその治療法の安全性と有効性が立証されていなければならない。人間に適用できるかを決めるために前臨床毒性試験と有効性検査を経る。だが、種間の違いによってこの結果だけでは人間への使用を承認することはできない。結局、開発段階で誰かが実際に新薬の投与を受けて人間における安全性と有効性を確認しなければならない。これが臨床試験だ。
臨床試験に対する否定的な認識は厳然と存在する。ナチス・ドイツや日本は第2次世界大戦中、医学実験という名分の下で非人倫的な蛮行を行った。その後、1964年のヘルシンキ宣言を通じて研究に参加する対象者の安全と権益と福祉を最優先にし、最高の科学的方法論に基いた信頼性のある資料を得る規範「臨床試験管理基準(Good Clinical Practice)」が定められた。臨床試験に参加する対象者の安全を保護するための最善の努力を尽くすのは当然すぎることだ。