マーケティングチームのパク・スンホ部長は「同時代の若者の日常やアウトドアライフの話を共感できるキャラクターに込めて負担なくおもしろく伝えるため」と説明した。

消費者がストーリーを拡張するケースもある。デザートカフェ「マンゴー・シックス」のゴリラキャラクター「マンシギ」は昨年夏に初めて登場した当時、名前もなかった。当時新製品だったバニラシェークを区別するためカップに付けたゴリラステッカーにすぎなかった。しかし消費者がカフェの名前を省略して「マンシギ」と呼ぶなど人気を集め、新しいストーリーが始まった。マンシギ人形が制作されると、ドラマ『７級公務員』では主人公の引っ越し祝いのプレゼントとして、『女王の教室』では子役俳優が大切にする人形として登場した。現在放映中の『２ｗｅｅｋｓ』では主人公が好きな人形として女ゴリラ「マンスニ」が登場する。マンシギは衣類ブランドや履き物ブランドのモデルにもなった。ウェブ漫画「ミスターマンシギ」、ブログ「マンシギの大冒険」などを通じて、マンシギの話が展開され、マグカップ・文房具などマンシギキャラクター商品もあふれている。

現在マンゴー・シックスはマンシギ人形の売り上げだけで月６億ウォン（約５５００万円）にのぼる。マーケティング事業部のキム・ジョンウン・チーム長は「今年７月１７日にはマンシギの１歳の誕生日パーティも開いた」とし「マクドナルドのドナルドキャラクターを上回る、世界の人々の友達に育てたい」と話した。

ストーリー商品であるアニメのキャラクターを活用したマーケティングもある。人気アニメ『変身自動車トボット』に登場する自動車Ｘ・Ｙ・Ｚ・Ｗは起亜車「ソウル」「フォルテクープ」「レイ」「スポーテージ」をモデルにしたものだ。最初からストーリーテリングを基盤としているという長所がある。アニメが人気を集める中、トボットの玩具も今年上半期この分野で販売１位となった。現代車もＥＢＳ（韓国教育放送公社）人気アニメ『ロボカーポリー』と提携した。交通安全キャンペーン映像を制作するほか、ロボカーポリーのキッズカフェを運営し、好評を得ている。


ストーリーテリングに進化するキャラクターマーケティング＝韓国榁１）