【コラム】韓国半導体危機論より重要なこと(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.17 16:12
まず、半導体人材養成が危機だ。黄哲盛ソウル大教授は「絶望的」と語った。ソウル大材料工学部41人の教授のうち半導体専攻は黄教授が唯一だ。半導体研究が成熟期に入ると新しい成果を出すのが難しく、ネイチャーやサイエンスのような権威のある学術誌に半導体論文はあまり掲載されない。このため魅力は落ちるしかない。ソウル大が輩出した半導体専攻修士・博士は2006年の97人から2016年には23人と10年間に77%も減少した。黄教授は「半導体専攻人材を現在の10倍に増やし、優秀な人材が半導体企業を満たし、装備と材料・部品会社にも十分に広がってこそ互いに協業もできるが、現在はそのような環境ではない」と説明した。
2つ目、国家レベルの研究開発(R&D)が「大企業フレーム」に閉じ込められている。半導体の好況で半導体企業は稼いでいるのになぜ国家予算を支援する必要があるのかという主張だ。実際、過去5年間に半導体関連予算は大幅に減った。しかし朴在勤(パク・ジェグン)韓国半導体ディスプレー技術学会長(漢陽大融合電子工学部教授)は「半導体関連の国家R&D予算は大企業ではなく、中小・中堅装備・素材会社と大学にいく」とし「半導体の生態系形成のために国家R&D予算が必要であり、下手をすると第4次産業革命の成長動力を失う可能性がある」と懸念を表した。