【時視各角】フェデラーと米国の速戦即決戦法=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.31 15:46
テニスの全豪オープン準決勝で鄭現(チョン・ヒョン)を退けて優勝までしたロジャー・フェデラーは満36歳。全盛期は20代の前半と半ばだった。当時のフェデラーの戦法は今とは違っていた。面積が小さいラケットで精巧なショットをすることに重点を置いた。正確なショットに相手選手は何度かラリーをするとお手上げする。しかし問題が生じた。テニスラケット技術の急激な進展でフェデラーと1ポイントに30回以上のラリーを続ける選手が次々と登場した。30代に入ると試合が長くなるほど追い込まれた。体力を惜しまなければならなかった。結局、戦法を180度変えた。10年間使用したラケットを捨てて、フェイス面積97平方インチ、340グラムの大きなラケットに変えた。精巧なラリーから「速戦即決」にスタイルを転換したのだ。サービスゲームでは強いサーブを入れた後、前に出てきてポイントを奪った。サーブをする時にボールをつく回数も他の選手の半分に減らした。ラリーも10球以上は引っ張らなかった。3球、5球ほどで勝負をかけた。捨てるべきゲームは果敢に捨てた。平均3、4時間だった試合の所用時間は2時間以内になった。すると華麗に復活した。捨てがたい強みを果敢に捨てて、従来の成功方式にこだわらなかった結果だ。
フェデラーの変身は米国の対北朝鮮戦略とオーバーラップする。米国は従来の方法で北朝鮮の核と大陸間弾道ミサイル(ICBM)に対応するのが難しい状況に追い込まれている。外交力を基礎に精巧な制裁と最大限の圧力を加える正攻法を使うのか、または完全に新しい軍事戦略の「速戦即決」をするのか選択の岐路に立っている。ワシントンの気流を総合すると、最終判断は平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)期間またはその直後に出てくる公算が大きい。