【コラム】非伝統的通貨政策も経済政策だ=韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.02.17 10:03
だがマイナス金利は諸刃の剣だ。肯定と否定の両方を持っている。日本も否定的な側面を知っていただろう。欧州がすでに施行している政策だ。銀行には毒で、貸し付けがむしろ減る恐れがあり、経済が悪いという認識が広がればデフレ脱出がさらに難しくなりかねないなどなど。それでも施行したのは肯定的な効果がさらに大きいと判断したためだっただろう。他の代案がないという不可避性もあった。うまく使えば薬で、使えなければ毒というのはマイナス金利も同様だという話だ。
同じ時期にマイナス金利を導入したスウェーデンとスイスが端的な例だ。昨年1月基準で金利をマイナス0.35%に下げたスウェーデンはその後経済が良くなった。直前3年の成長率平均1%から昨年は推定2.7%と改善した。消費者物価上昇率はプラスに戻り失業率は改善された。これに対し2014年末にマイナス金利を導入したスイスは反対の結果を生んだ。成長率は下がりデフレは激しくなり失業率は悪化した。マイナス金利が唯一の要因だったと言いたいのではない。もっと大きい別の原因もありえる。ただマイナス金利が万病に効く薬ではないように、タブー視されなければならない政策でもないということを言いたいだけだ。それほど悪い政策なら米国が最初から導入の可否を検討するはずもない。最近FRBのイエレン議長が検討していると話したが実際には2008年の金融危機の時からだ。採択はしなかったが当時のバーナンキ議長も検討した。