<韓国旅客船沈没>“秘密空間”から大量の札束…捜査に対して強まる批判(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.07.24 10:00
◆現場別に、指揮部別に…作動がストップしたシステム
先月12日、兪会長の変死体が発見された状態で検察と警察首脳部は「早急な検挙」「犯罪に相応する代価」等、数々のむなしい言葉を吐いてきた。なかでも検警間の迅速な情報交流と協力があったとすれば、40余日間「兪会長を検挙する」と掲げて投じた莫大な費用と人材の浪費を防げたという批判も出ている。
検警指揮部が兪会長の死体を確保した事実を知らないまま出したとんでもない指示も実にさまざまだ。宗教施設「錦繍院(クムスウォン)」の家宅捜索が失敗に終わった直後の先月13日、李晟漢(イ・ソンハン)警察庁長は兪会長親子を検挙するために一線の警察署単位まで専門担当チームを構成するようにした。
この措置で150人だった検挙専門担当チームの人材は2455人へと大きく増えた。李庁長は「近いうちに兪会長親子を検挙して法の審判台に立たせる」と明らかにした。黄教安(ファン・ギョアン)法務部長官は今月9日、国会セウォル号沈没事故国政調査の機関報告に出席して拘束令状の有効期間満了(7月22日)が差し迫ったことについて「延長期間内に検挙するために総力をあげている」と話した。金鎮太(キム・ジンテ)検察総長は今月15日、最高検察庁幹部会議で「兪会長を検挙できない状況に対して非常に申し訳なく思う」とし、「『精神一到何事か成らざらん』(精神を集中して物事に当たれば、どんな難しいことでも成し遂げられることができる)という気持ちで最善を尽くしてほしい」と明らかにしていた。
李晟漢庁長は今月21日午後7時30分ごろに該当の内容についての報告を受け、その時初めて真相把握を指示した。検察も違うところはなかった。検察は同日、仁川地方裁判所に兪会長に対する拘束令状を再請求した後、セウォル号の捜査結果を発表した。
ある検事出身の弁護士は「兪会長の隠れ場所と伝えられた場所の近くで同じような年齢帯の男性の死体が発見されたとすれば、『姓名不明のさすらい人』だとしても、あらゆるルートからでも報告されるのが常識」とし「意欲過剰指導部とこれに従うことのできなかった現場の乖離が見せたコメディのような状況」と指摘した。
指揮部の責任を問わなければならないという声も大きくなっている。ある大型法律事務所の弁護士は「現場の失敗も問題だが、しっかりと彼らとやりとりしていなかった指揮部も問題」とし、「捜査権の葛藤などで検警間がしっかりと共助できていなかった部分など、これまでの指揮部の誤りについても責任を問う手続きが必要だ」と話した。
<韓国旅客船沈没>“秘密空間”から大量の札束…捜査に対して強まる批判(1)