韓経:【時論】核あってこそ北朝鮮非核化交渉が可能だ(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2016.09.27 10:45
最近、米国の同胞社会を訪問して北核対応に関する支援を要請する機会があった。米国に居住する有権者として米国議会や行政府に対し、北核の廃棄に力を尽くして米国の戦術核兵器を韓国に再配備するよう請願してほしいとお願いした。同胞はこれに対して積極的な協力を約束しながらも一部では防衛兵器であるTHAAD(高高度ミサイル防衛)体系の配備に反対するなど安保問題で分裂した様相で政争を行っている韓国が不適当だと叱責した。それと共に米国政府内の雰囲気もこれと似ていると伝えた。
今月9日に北朝鮮が核弾頭の試験爆発に成功した後も韓国では根本的に変わったものはあまりない。依然として一部の国民はTHAAD配備に反対し、与野党は政争に復帰し、政府は静かだ。筆者も寄稿文を通じて核への備えのための大々的な人的刷新や組織改編、戦力増加の優先順位の調整を促したがいまだに変化の兆候は見られていない。結局、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)や旧韓末(朝鮮時代末期から大韓帝国時代)に官軍を信じることができずに奮起した義兵のように国民が乗り出している。北核廃棄1000万人署名運動が強化されており、THAAD配備はもちろん一部では核武装まで促している。ある雑誌では北朝鮮が延坪島(ヨンピョンド)攻撃後に核兵器の使用で威嚇し、米国が核の傘をあきらめたまま平和協定に同意することによってベトナムのケースが再演される最悪のシナリオまで提示している。