【噴水台】残酷劇
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2010.08.15 12:29
14回の殺人。性暴行と生き埋め。身体切断と人肉食い。ウィリアム・シェークスピアが1590年代初盤に書いたことで知られる戯曲「タイタス・アンドロニカス」(Titus Andronicus)の内容だ。ローマ将軍タイタス・アンドロニカスが巻き込まれた激しい復讐の話だ。97行に1回ずつ残忍な内容が登場し、ある評論家は「暴力のカタログ」と呼んだという。シェイクスピアの唯一の残酷劇であるこの作品は「オセロ」と「リア王」にきっかけを提供した。「高邁な」シェイクスピアが書いたと思うにはひどすぎてTSエリオットは「今までの戯曲のうち最悪」と評したそうだ。しかし当代には爆発的な人気を享受した。
19世紀ビクトリア王朝時代にも残酷劇は目立つ。ブロードウェーミュージカルとハリウッド映画でもヒットした「スウィニートッド」もそのうちの1つだ。当時、ロンドン市民たちが楽しんで読んだ1ペンスの雑誌に紹介された。妻を法官に奪われた理髪師が復讐心で殺人を始める。お客さんたちの首を取った後、機械装置椅子で遺体を下の階に落とす。下で待っていた製パン師は遺体で肉パイを作って売る。無差別殺人に心酔し次第に人間性を失っていく理髪師の姿は化け物そのものだ。