韓国と中国では今年も小泉純一郎首相の靖国神社参拝に抗議する集会が行なわれた。この問題についての小泉首相の強い意志はこの数年間、日本と近隣国との関係を悪化させてきた。中国の胡錦濤・国家主席は靖国神社に参拝する日本首相とは首脳会談を行なわない、との考えを数回表明している。
日本国内でさえ小泉氏を批判する声があがっている。日本人の大半は、中国がこの問題で憤怒していることについて否定的だ。だが同時に相当数の日本人が小泉氏の靖国参拝を支持しない。7人の元首相が同氏に参拝を放棄するようにと求めたりもした。
しかし小泉氏は意志を変えなかった。次期首相に有力視される安倍晋三官房長官も首相になれば靖国神社に参拝する、との立場を公表している。麻生太郎外相は天皇に靖国参拝を求めた。靖国をめぐる対立は今後もさらに深まる見込みだ。しかし過去を振り返ってみれば、靖国問題でさえ肯定的な教訓を得ることができる。