キウム証券のパク・ジュンソン研究員は「上場を通じて系列会社がエバーランドの株式を市場に売却し、この資金でサムスンＳＤＩとサムスン物産、サムスンカードなどが自社株の持ち株比率を高めるのに活用できる」と話した。

サムスングループは昨年下半期から支配構造改編作業を急いできた。昨年９月、エバーランドが第一毛織ファッション事業部門を１兆５０００億ウォンで買収すると発表して以降、サムスンＳＤＳとサムスンＳＤＩの合併（９月）、サムスンＳＤＩの第一毛織（素材部門）合併（３月）、サムスン総合化学と石油化学の合併（３月）、サムスンＳＤＳの年内上場（５月）などの発表が続いた。

『サムソンウェイ（Ｓａｍｓｕｎｇ　Ｗａｙ）』の共著者であるソウル大のイ・ギョンムク教授（経営学科）は「事実上のグループ持ち株会社格であるエバーランドの上場は、３世の経営権継承のための良い方法」とし「上場後、持ち株会社と事業会社に分離した後、両社間の大株主の持ち株と会社の持ち株を交換すれば、李会長一家の持ち株比率を高め、グループ支配構造も固めることができる」と話した。

同日、グループ核心系列会社のサムスン電子は、部品・素材企業のサムスンＳＤＩの株式を大量に引き受け、経営権の強化に動いた。サムスン電子はこの日、サムスンＳＤＩの自社株（４．７８％）と第一毛織の自社株（３．９５％）全量を引き受けると公示した。同時にサムスンカードが保有する第一毛織の株式（４．６７％）も全量引き受けることにした。サムスンＳＤＩと第一毛織は今年７月に合併する予定だ。株式取得後、サムスン電子はサムスンＳＤＩ株を２５．１６％、第一毛織株を８．６２％確保する。サムスンの関係者は「素材－部品－製品とつながる電子系列会社間の垂直系列化を固めると同時に、経営権を安定させるための措置」と説明した。また、サムスン電子は保有中のバイオ関連技術資産を、サムスンエバーランドが株式４４．５％を持つサムソンバイオロジックスに１０４億３３００万ウォンで譲渡することにした。グループ内のバイオ医薬品関連技術力量を集中させるための措置だ。


サムスン経営権継承が加速…エバーランド「来年上場」（１）