<Mr.ミリタリー>韓国にTHAAD報復の中国、山東半島に「ロシア版THAAD」配備(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.08.17 13:01
中国はS-400システムの砲台3基を30億ドルで購買する契約をロシアと締結した。2019年までにすべて導入し、山東半島と釣魚島、福建省に配備する予定だ。福建省に配備されるS-400は南シナ海と台湾を、釣魚島のS-400は東シナ海と沖縄を狙い、山東半島は韓半島牽制用だ。特に北朝鮮の核・ミサイル脅威に対応するために米国がグアムから沖縄に移動させたB-52戦略爆撃機、5月の韓米連合空軍訓練マックスサンダー訓練過程で韓国に展開した最先端ステルス戦闘機F-22ラプター、米海兵隊が強襲揚陸艦に搭載して日本横須賀に配備した垂直離着陸ステルス機F-35Bなどに対応するための先制的な措置だと、専門家らはみている。
中国がS-400を前進配備するさらに大きな理由は、長期的に中国周辺の海上を統制するための布石だ。中国は清の末期に失った東アジアに対する影響力の回復を狙った大戦略を推進中だが、その核心内容が接近阻止・領域拒否(A2AD=Anti Access Area Denial)戦略だ。A2ADは南シナ海-沖縄-日本南部の海上に米海・空軍が接近できないようにし、それでも接近すれば軍事的に対応して拒否するというものだ。問題はこの海域は国際的な公海であり、韓国と日本の輸出入の大半が通過する重要な海上輸送路だ。にもかかわらず中国は19世紀の帝国主義時代の列強のように武力を動員してでもこの海上を自国の管轄にするという時代錯誤的な思考を持っている。中国が最近まで軍事力を動員し、東・南中国海の無人島を強制占領するなど実力行使をためらわない背景でもある。中国のTHAAD報復もその延長線上だった。