国連安全保障理事会（安保理）緊急会議が４日（現地時間）、ニューヨーク国連本部で開かれた。北朝鮮の６回目の核実験（３日）に対する対応策を議論するためだ。この日の会議では米国が作成した対北朝鮮追加制裁案草案を回覧して１１日に表決に入ることにした。

ニッキー・ヘイリー米国連大使は予想通りに強硬な発言を吐き出した。「北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）委員長が戦争を物乞いしている」とし「米国は決して戦争を望まないが、我々の忍耐には限界がある」と北朝鮮に警告した。北朝鮮の挑発を強力に非難しつつ状況が悪化する場合、先制打撃も辞さないという意味だ。彼女は「我々が今、最も強力な（対北朝鮮）制裁を採択してこそ、外交を通じてこの問題を解決することができる」としながら強力な北朝鮮への追加制裁の必要性を強調した。

劉結一中国大使が「双中断（北朝鮮の核・ミサイル挑発と韓米連合軍事演習の中断）」を取り上げると、ヘイリー大使は「侮辱的」と一蹴した。同時に「不良国家が核兵器と大陸間弾道ミサイル（ＩＣＢＭ）であなたを狙えば、あなたも保護膜（軍事演習）をやめるわけにはいかないだろう」と反論した。

韓国大使と日本大使もこれに同意した。「平壌（ピョンヤン）が大きな苦痛を感じられる強力な対北朝鮮制裁が含まれなければならない」〔趙兌烈（チョ・テヨル）韓国大使〕、「これ以上時間の無駄遣いはできない。北朝鮮に対して最大の圧力をかけなければならない」（別所浩郎日本大使）と強調した中露大使も「（北核実験で）韓半島（朝鮮半島）と世界情勢が悪化している」と北朝鮮を非難したが、北核解決法では既存の立場を貫いた。劉結一大使は「韓半島問題は平和的に解決しなければならない。中国は韓半島内戦争と混乱を決して許さないだろう」と話した。ワシーリー・ネベンジャ・ロシア大使は「制裁だけでは解決できない。国連事務総長の仲裁が必要だ」とも提案した。

国連内外では今回の６回目の核実験による影響が少なくないものと見ている。特に、比較的に肩身が狭くなっている中露がどの程度米国の追加制裁案を受け入れるかが関心事だ。現在では米国が推進しているセカンダリーボイコット（第三者制裁）と対北朝鮮石油禁輸措置が説得力を増している。実際、ヘイリー大使は「米国は北朝鮮と取り引きするすべての国を対象に危険な核兵器を開発する北朝鮮を助けるかどうかを調べる」としながら中国に対するセカンダリーボイコットを適用する意志を強く示した。

このような雰囲気を意識したように、中国外交部の耿爽報道官も５日「安保理追加制裁は討論の結果にかかっている」として余地を残した。ＡＰ通信などは「米国がどの程度のセカンダリーボイコットで中国を圧迫するかによって中国の対北朝鮮石油禁輸および制限が決まるだろう」と展望した。

ヘイリー大使は今回の対北朝鮮追加制裁をかつてとは違って迅速に処理するという意志も見せた。「安保理のレベルでの新たな対北朝鮮制裁決議案を提出する。今週、決議案草案を回覧して来週月曜日（１１日）の表決をめどにしている」と話した。実際に会議が終わって６時間も経たないうちに米国が作成した草案が理事国の間で回っているという事実が確認された。

その内容は確認されていないが、対北朝鮮石油禁輸措置など高強度の制裁が含まれたということが分かった。これに先立ち、共同通信はレックス・ティラーソン米国務長官と河野太郎外相が最近、電話会談で対北朝鮮追加制裁で石油および石油製品の輸出禁止・制限を議論したと伝えた。