ホワイトハウスがＡＩ関連の報告書を出したのも、自らコントロールタワーになっていくつかの省庁に分散した戦略と対応を総括するという意味と解釈される。実際、大統領室とホワイトハウス直属機関の経済諮問委員会（ＣＥＡ）、国家科学技術委員会（ＮＴＳＣ）が前に出て政策の修正と対策作りを主導している。ホワイトハウスは１０月にも「ＡＩ時代への準備」と題した報告書を通じて「ＡＩは人間の代替材ではなく補完材」「ＡＩは交通手段・犯罪検挙など公的な利益のために積極的に活用される」など７つの政策方向と２３の実行計画を出した。また、５月にはＡＩに関連する公開ワークショップを４回開き、これをインターネットで生中継した。ワークショップ後にはホワイトハウス・学界・社会団体が参加する協議体も構成した。

一方、韓国政府のＡＩ関連対策は研究開発（Ｒ＆Ｄ）関連のインフラ構築に集中している。３月に朴槿恵（パク・クネ）大統領の主宰で開かれた「青瓦台知能情報社会官民合同懇談会」で、未来部は今後５年間に予算１兆ウォンを▼研究開発▼専門家の拡充▼データインフラ確保－－などに投資すると発表した。

イ・グァンヒョンＫＡＩＳＴ（韓国科学技術院）未来戦略大学院長は「インフラ拡充と大規模な投資も必要だが、懸念されるいくつかの状況を仮定し、それに対する巨視的な対策作りがなければいけない」とし「ＡＩ時代に合わせて労働・福祉・教育政策の全面的な修正が必要な時点」と強調した。


ＡＩを警告した米国、ＡＩを楽観した韓国（１）