全国１７の市・道に設置される創造経済革新センターはグーグルが運営する「グーグルキャンパス」の韓国版だ。グーグルキャンパスのように新生ベンチャー企業にグローバルネットワークの構築と投資誘致機会などを支援するインキュベーターの役割をする。屈指の大企業がアイデアしかない創業企業を専門的に支援するようにし、実質的な創造経済の作品が出るようにするというのが政府の構想だ。

第一歩は大邱（テグ）で踏み出した。サムスンは現在米シリコンバレーとニューヨークで運営している「オープンイノベーションセンターアクセラレータープログラム」を導入し大邱地域の新生ベンチャーの資金誘致と海外進出を支援する。サムスンの社員からソフトウェア開発、試作品製作などに関したアドバイスを受けることもできる。こうした創造経済革新センターは来年上半期までに韓国内１７カ所にオープンする予定だ。韓国政府はセンターを支援する１５の大企業を該当企業の主力分野と地域縁故、地域の産業需要などを考慮して選定した。例えば釜山（プサン）・忠清南道（チュンチョンナムド）には地域基盤が強固なロッテとハンファを、蔚山（ウルサン）・光州（クァンジュ）は主要事業所がある現代重工業・現代自動車を指定した。

これら大企業は地域内の創業企業のアイデアと技術を具体化し、事業モデルと商品開発、販路確保、海外市場進出を支援する。新生ベンチャー企業が創業後に資金不足などにより事業化に失敗するなど苦難の時期を乗り越えられるようオーダーメード型のメンタリングも提供する。該当大企業との共同研究も進める。

朴槿恵大統領は設立記念式で、「アップルやグーグルの創業者は小さな車庫で事業を始めた。地域の創意的人材と企業が疎通・協力し、革新的アイデアが技術・製品・ビジネスに発展する“夢の車庫”になるよう支援したい」と話した。特に「経済が新たに跳躍するためには新たな付加価値と雇用を創出する創造経済への転換が必須。革新センターは挑戦・成功・回収・再挑戦という創造経済の好循環構造と哲学を実現する空間になるだろう」と強調した。朴大統領はセンターを訪問し、サムスン電子の李在鎔（イ・ジェヨン）副会長らとともに中小企業がメンタリングを受ける現場を視察したほか、スマートテレビ用ゲームを試演したりもした。


大田はＳＫ、釜山はロッテ…韓国版グーグルキャンパスがオープン（２）