【社説】再度上昇する原油価格…グリーン成長に拍車かける時だ
米国産標準油種(WTI)価格が先週末に66.31ドルまで上がった。5月の1カ月間だけで30%の上昇となる。金の価格も上がり1オンス当たり1000ドル超えを伺っている。銅価格は今年に入り57%上昇した。もちろん昨年上半期の過去最高値と比較すればまだ低い方だが、決して安心できる段階ではない。ドル安に世界景気回復への期待感まで重なり急激な価格上昇は相当期間続くものとの観測が大方の見方だ。
統計庁によると5月の消費者物価上昇率は前年同期比2.7%上昇にとどまった。20カ月ぶりの2%台だ。5月の貿易収支も51億5000万ドルの黒字となった。この1カ月にわれわれが得た悪くない成績表だ。しかしわれわれの足下では国際原材料価格の急騰が現在進行形で進んでいる。なにより経済錯視現象から脱することが急務だ。原油価格上昇は通常1~2カ月の時差をおいて否定的な影響を及ぼす。輸入が輸出よりも大幅に減ることで生じる不況型経常黒字をこれ以上期待するのは難しいということだ。ウォンが大きく上がらない限り4~5%台のインフレが再燃する余地は純分にある。