【グローバルアイ】袋叩きにあった「米国の象徴」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2009.12.17 13:38
世の中には変なこともあるものだ。それも米国で。「結婚したか」や「何年生まれか」と尋ねることすら米国では欠礼だ。私生活に関する限り、知っていても知らん振りをするのが不文律である。しかも米国ほどヒーローづくりが好きな国も稀だ。並大抵の失敗くらいは大目に見て目をつぶってくれる。
ところが、どうしたことかゴルフの皇帝タイガー・ウッズばかりは例外だ。あたかもウッズの私生活を全国民が電子顕微鏡で観察しているかのようだ。ほぼ毎日新しい女性が登場する。「ウッズ、今、何番目のホールまで進んだんだ?」というジョークを飛ばすほどだ。だからと言って「ウッズを反面教師にし、家庭に忠実であるべき」という教訓にしているような雰囲気でもないようだ。ウッズの私生活を暴く媒体の大半が普段から扇情的な報道で有名な所である点だけ考えてみてもそうだ。
袋叩きにあったのはウッズだけではない。今度はウォール街の大手銀行の頭取らが次から次へとホワイトハウスに呼び出された。オバマ米大統領から「ウォール街の太った猫(大金持ち)」と痛烈に批判されただけでは足りなかったからだ。1時間にわたった叱責が続く間、各行の頭取は太った猫どころか、猫の前のネズミになった。大統領の言葉が終わった直後、急いで中小企業への融資を増やすという頭取の発表が相次ぐ光景はなぜかぎこちなく見えた。