【コラム】5年ごと政治に振り回される韓国宇宙科学
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.31 07:42
宇宙探査は世界どこでも政治的決定の産物だ。莫大な予算がかかるためだ。1957年10月、ソ連が人類初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。第2次世界大戦以降、ソ連と軍事ロケット開発など「冷戦」競争をしてきた米国は、いつ核弾頭を搭載したミサイルが飛んでくるか分からないという恐怖に包まれた。戦争の英雄だった共和党所属のアイゼンハワー大統領はプライドが傷つくだけ傷ついた。58年7月、アイゼンハワー大統領は米航空宇宙局(NASA)を新設した。
60年11月の大統領選挙でケネディ候補が勝利し、政権は民主党に交代した。ケネディ大統領はさらに拍車を加えた。ケネディ大統領は61年5月の議会演説で「60年代が過ぎる前に人間が月に着陸し、無事に地球に帰還する計画を成功させる」と公言した。「アポロ計画」の開始だった。巨額の予算と短期間の日程に非難世論が出てきたが、ケネディ大統領に動揺はなかった。67年1月、アポロ1号の火災で宇宙飛行士3人が命を失ったが、アポロシリーズは一歩ずつ月に近づいた。