中国も制裁案に加勢、北朝鮮がまた瀬戸際戦術

中国も制裁案に加勢、北朝鮮がまた瀬戸際戦術

2013年03月07日10時45分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  休戦協定の白紙化に続き、「精密核打撃手段でソウルだけでなくワシントンまで火の海にするだろう」という北朝鮮の威嚇は国際社会の北朝鮮制裁にブレーキをかけることに1次的な目的があるとみられる。同時に11~21日に行われる韓米合同演習キーリゾルブと1日~4月30日に行われるフォール・イーグルに正面対抗するための布石と解釈される。

  国連安全保障理事会は2月12日の北朝鮮の3度目の核実験に対する制裁案を早ければニューヨーク時間7日に採択する予定だ。強力な金融制裁が含まれた今回の決議案には北朝鮮の支えである中国も加勢している。このため北朝鮮もいちかばちか式の瀬戸際戦術を持ち出したというのがおおよその見方だ。

  北朝鮮は1994年の南北特使交換実務接触で朴英洙(パク・ヨンス)代表が「ソウル火の海」発言をして韓半島の緊張を高めさせた。当時北朝鮮は寧辺(ヨンビョン)核施設に対する米国の攻撃ムードに脅迫で対抗する戦略を使った。しかし当時は長射程砲など在来式兵器だけを保有した状態であり対象もソウルに限定した。

  だが、今回は核カードを持ち出し、「ワシントン火の海」まで持ち出している。3回にわたった核実験と長距離ミサイル発射実験を通じ自信を得た北朝鮮が威嚇の強度を高め、より多くの経済支援と米朝関係正常化を勝ち取ろうとする典型的な戦術とみられる。同時に休戦協定白紙化と板門店(パンムンジョム)代表部撤収という強硬姿勢を見せたのは、多様なカードを分けて活用する“サラミ戦術”と似ている。サラミ戦術とはイタリアのサラミから出た言葉で、ひとつの課題をさまざまな段階別に細分化しひとつずつ解決していく交渉戦術のこと。

  統一研究院のチョン・ヒョンジュン専任研究委員は、「金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は体制安定のため外部からの逆風を最小化しなければならない状況。中国まで制裁に参加する姿勢を見せたことから、国際社会に挑発の可能性を暗示して外圧を遮断し、外部緊張造成を通じて内部結束効果を狙うようだ」と分析した。

  ただ、アナウンサーが出てきて声明を発表した以前とは違い、金英哲(キム・ヨンチョル)偵察総局長が直接テレビに登場したのは注目すべきという話も出ている。哨戒艦爆沈3周忌の3月26日を控え単純に危機を高めさせるのにとどまるのではなく、実際に軍事挑発を起こしかねないということだ。特に金英哲局長は哨戒艦爆沈事件を主導した人物とされ、哨戒艦爆沈と類似の挑発が続く恐れがあるという観測もある。これまで知られていなかったチョン・ヒョンイル少将(韓国の中将に相当)を出したのもそれなりに緻密な計算から出たものといえる。

  新政権のスタートに支障が出ながら外交・安保ラインが完全に稼動できずにいる韓国の政治状況と国政空白の隙に食い込み韓国政府を揺さぶって機先を制しようという意図もあるようだ。韓国政府関係者は「北朝鮮は韓国の政権交代期のたびにミサイルを発射するなど間接挑発を通じ韓国政府をテストしてきた」と話した。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領が国家安保室長と警護室長、国家情報院長などに陸軍士官学校出身者を任命したことに対する不満のメッセージも込められたという解釈だ。仁済(インジェ)大学のチン・ヒグァン教授は、「タカ派と呼ばれる軍部出身を要職に座らせたのを見て朴槿恵政権に対話意志がないという意味に受け止めた可能性がある」と話した。
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