現代車が欧州で市場シェア５％を達成するためには▼優秀なデザインと品質を基礎とする商品競争力▼ブランド認知度▼ロイヤルティー－－の確保が欠かせない。現代車の今年の欧州市場販売目標は前年比６．５％減の４１万５０００台。上半期の販売台数は前年比９％減の２１万２０００台だった。

ホール副社長は「新モデルの価格と性能を積極的に広報し、ブランドを重視する欧州顧客に対し、信頼して選択できる製品という認識を与えることが重要だ」と述べた。現在４８－４９％の現代車の再購買率をフォルクスワーゲンと同じ６０％水準に高めることがホール副社長の目標だ。

現代車は今回のモーターショーに新型ｉ１０と来年の世界ラリー選手権に参加するｉ２０ワールドラリーカー（ＷＲＣ）をはじめ、ベロスターターボ、グランドサンタフェ、ｉｘ３５水素燃料電池自動車など車１８台と主要エンジンを展示した。

◆欧州型モデルのデザインは欧州で＝新型ｉ１０をはじめ、来年発売されるｉ２０、現在販売中のｉ３０、ツーソンｉｘなどは、トーマス・ブルクレ首席デザイナーの手から始まる。ＢＭＷで３シリーズや６シリーズのクーペなどをデザインした彼は、０５年に現代車に移り、新しいファミリールックを開発した。

－－ｉ１０はどのような車か。

「過去とは違い、若者はもちろん、子どもが自立した壮年層も駐車・運転しやすい小さな車を求めている。小さいが品質の良い革シート、熱線が入ったハンドルなどを備えたｉ１０は、こうした需要に十分に応じることができる」。

－－現代車のデザイン哲学を一言で表現してほしい。

「フルイディックスカルプチャー（Ｆｌｕｉｄｉｃ　ｓｃｕｌｐｔｕｒｅ）。自然からインスピレーションを得た、優雅でしっかりとしたデザインを意味する。景福宮の屋根の優雅な曲線、速くてトレンディーな韓国の生活が影響を与えたようだ。シンプルさを好む欧州人には当初、馴染まなかったが、すぐに適応した。これを欧州式に再解釈した現代のｉシリーズを愛している」

－－現代車の魅力は。

「フォルクスワーゲンなどは自分たちのデザインにこだわる半面、多様な大陸出身の人たちが参加する現代車からは韓国の遺産と西欧の精神が調和した美しい車が出てくる。先月、米カリフォルニアデザインセンターで開かれた会議でも、韓国と欧州・北米の同僚から多くのインスピレーションを受けた」


現代車、４年間に新車２２モデル発売へ…欧州シェア５％に（１）