韓国「羅老」と北朝鮮「銀河3号」 何が違う?(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2012.12.17 17:04
北朝鮮が発射に成功した「銀河3号」長距離ロケットの元祖はロシア製スカッドミサイル。 1970年代末に導入し、これを逆設計する方法で弾道ミサイルのノドン1号、テポドン1号を開発した。 「銀河3号」はこうした技術の改良型だ。スカッドミサイルを分解して逆に技術を把握したため、技術を持たず独自で開発する方法より、はるかに容易に長距離ロケットを開発できた。それでもスカッドミサイルの導入から「銀河3号」の開発成功までには40年近くかかった。 このように長距離宇宙ロケットの開発は、莫大な資金と時間を投資して失敗を繰り返さなければ成功が難しい極限技術の結晶体だ。 これは北朝鮮だけでなく、独自の長距離ロケット技術を保有した国の共通点だ。 最近の「羅老」発射の延期と「銀河3号」の発射成功を契機に、長距離宇宙ロケットの科学を見てみる。
#試験用燃料費だけで数千億ウォン
人工衛星を打ち上げる長距離ロケットエンジンを開発するには、少なくとも数百回の燃焼試験を行わなければならない。 燃焼時間を合わせると計2万秒ほどとなる。 日本が誇る液体水素を燃料として使用する「H2」ロケットは、燃焼試験用の燃料費だけで数千億ウォンにのぼる。 液体水素自体が非常に高いうえ、試験を繰り返さなければ完壁なエンジンを開発するのが難しいからだ。 「銀河3号」や「羅老」のように一般燃料を使用したロケットエンジンの開発も同じだ。 日本は1999年、H2ロケット打ち上げに失敗した後、太平洋海底3000メートルに沈んだエンジンを引き揚げ、失敗の原因を分析した。 海に落ちたロケット残骸を引き揚げた事例はほとんどない。 極めて難しい作業であるうえ、得るものも大きくないと考えられているからだ。 しかし日本はその残骸を引き揚げて原因を把握し、追加開発費用を大幅に減らした。 ロケットはできる限り軽くするのがカギだ。 このためタンクの厚さもできる限り薄くする。 日本水素ロケット「H2A」のタンクの厚さは2ミリにすぎない。 フランス最新ロケットの「アリアン5」もほぼ同じだ。 「アリアン5」は内部に気体を満たさなければ自体の重さのため歪むほどだ。