【コラム】ソウル、どこまですばらしくできるだろうか(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.12.05 11:38
その日私たち一行は東大門まで歩いていった。携帯電話店を通り過ぎたが、そこでは―言うまでもなく!―信じ難いほどにうるさい音楽が騒がしく響いていた。スピーカーは最初から道路に出ていた。ソウルで建築家として活動する一行の中の1人が静かに話した。「なぜこんなにうるさいのだろうか」。同感だった。私も騒がしい音楽は好きだが、私が選んで聞く時だけだ。こうしたうるさい音楽が果たして商売に役立つのだろうか? もしそうなら過ぎ行く通行人が受けるイライラのおかげで利得を得ているのではないか。
ソウルで最も高級な街で商売をする店の主人も目障りな超大型看板が必要と考えるようだ。大衆に嫌悪感を与えるとして道ばたでの物乞いは禁止しながら、視覚的・聴覚的な汚染はやりたい放題できるよう許容するという事実は本当に驚くばかりだ。私はかつて仁寺洞(インサドン)を愛していたが、いまではそこを歩くたびに商人が私の前で手を叩き客引きをする。そして赤いジャケットを着た人々が「ツーリストインフォメーション!」と(明らかに良い意図だが)大声を張り上げる。仁寺洞の化粧品店については最初から何も言わないでおこう。