【社説】行くところまで行った福祉対立…「増税議論」始めよう=韓国

【社説】行くところまで行った福祉対立…「増税議論」始めよう=韓国

2014年10月08日15時08分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  全国の地方自治団体長に続き、教育長が「福祉デフォルト(支給不能)」を宣言した。全国の市・道教育長協議会は7日、記者会見で「保育園の保育料予算の全額を編成しない予定」と明らかにした。来年、ヌリ過程(3~5歳児の無償保育制度)の予算3兆9284億ウォン(約3968億円)のうち保育園の該当分2兆1429億ウォンを負担しないということだ。

  3~5歳児ヌリ過程は、人格・創意性を育てる共通教育過程として義務教育の延長線にある。保育園や幼稚園を利用する127万人の子供たちに1人あたり月22万ウォンを支援する。教育長は「保育園は教育ではなく保育であり教育庁が全く関与しないため(保健福祉部所管)、私たちが2兆1429億ウォンを負担する理由はない」と主張する。ヌリ過程予算は今年まで国費・地方費として一部を負担していた。来年から教育庁が地方教育財政交付金(国税の20.27%)で全額抱え込むことになっている。教育長は、こうした変化を受け入れられないと主張する。

  教育長の主張は、一理ないわけではない。だが是非を離れて、これを望んでいる国民の心情は複雑でもどかしい。大きく見れば福祉財源の負担をめぐって中央政府と地方政府が毎年争って、今や教育庁までが加勢して三角対立の様相に広まった。国民の立場としては、どの財布からお金が出てこようが関係ない。高齢者・児童を担保にした地方自治体・教育庁の瀬戸際戦術が快くは見えない。

  今回の対立の震源地は2011年民主党(新政治連合の前身)の「3無(無償給食・無償保育・無償医療)+1(大学授業料半額)」政策だ。2012年1月に李明博(イ・ミョンバク)政権が後に続き、3歳の無償保育時期を1年操り上げ、その年の大統領選挙でセヌリ党が0~5歳児の無償保育(養育)と基礎年金を完成した。ポピュリズム(人気迎合主義)では与野党が違いはなかった。

  このように金を使うところはさっと増やしておきながら、ふところ事情がどうなのか、まともに省みることもない。その上景気が悪くて税金があまり入らない中で、さらにふところ事情が悪くなった。このまま行けば三角対立が激しくなるのは明らかだ。うまく三者が協議して妥協するかも知れないが、来年中盤以降に再びふくらむだろう。財政分担比率の調整などで解決すべきだが、このような近視眼的な対策でアプローチするにはもう限界が明らかになった。

  方法は2つだ。財布を分厚く増やして、支出を効率的にすることだ。非課税・減免縮小や地下経済の陽性化は、流行遅れの昔の歌にすぎない。朴槿恵(パク・クネ)大統領が率直に増税に対する国民の理解を求めなければならない。たばこの値段引き上げのような迂回戦術は反発を呼び起こすだけだ。福祉の穴埋めをするのも急務だ。上流層の子供に無償給食を提供すること、一日3、4時間保育園を利用する子供に終日基準の保育料を支援することが普遍的な福祉ではない。福祉先進国もそのようにしていない。無差別的な福祉で対立を生じさせる時、私達の子供たちは土台崩壊の危険がある学校に通わなければならず、悪臭漂うお手洗いに鼻をつまんで入らなければならない。
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