「黄砂は一種の自然現象だから消滅できず、黄砂の防止は事実上、科学の法則に背くもの」。秦大河・中国気象局長は先月、中国共産党機関紙の人民日報・ニュースポータルとのインタビューでこのように述べた。黄砂が長い間続いているだけに国レベルの責任を問うべき問題ではないとのこと。
もう一つの黄砂の発源地、モンゴルの自然環境部次官は先月、中央(チュンアン)日報との会見で「過度な放牧も原因だが地球温暖化が砂漠化のさらに大きな理由」とし、先進国のせいにした。中国・モンゴルで発生した黄砂が韓国の環境を壊しているのに、韓国は無策のままだ。政府の推定によると、黄砂による健康疾患、農作物の被害、野外活動の障害などをお金に換算すれば毎年3兆ウォン(約3600億円)~5兆ウォンにのぼる。黄砂の回数・強度によって規模が異なる。
専門家らは、政府に「黄砂の発源地、中国・モンゴルが積極的に黄砂問題に臨むよう促すべき」と注文している。漢陽(ハンヤン)大・洪容杓(ホン・ヨンピョ、政治外交学)教授は「中国とモンゴルに求めるべきものは求めるなど、国家レベルから多角的な努力を注ぐべき」と強調した。