【コラム】毎日3億5000万ウォンずつ使うセウォル号捜索
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.08 14:08
8日でセウォル号惨事から176日目だ。304人が亡くなったセウォル号沈没事故は、1995年に502人が死亡した三豊デパート崩壊以降の最悪の災難として国民の胸に消すことのできない大きな傷跡を残した。だが三豊事故がそうだったように、セウォル号事故もいつかは歴史の1ページとして整理されるはずだ。検察が6日に発表した最終捜査結果を見れば、事故の直接的原因はほとんど糾明されたと見られる。清海鎮(チョンヘジン)海運が無理に船を増改築し、過積載状態で船が出港し、船員が運航過失を犯して船が傾き、船長は乗客に退船指示もせずに逃げ出し、出動した海洋警察はあたふたしながらゴールデンタイムを逃した。今後、特検が再び捜査をするが少なくとも事故の直接的原因に関する限り、これ以上どんなファクトを新しく追加できるのか気になる。
国会では与野党が劇的合意でセウォル号特別法の交渉の突破口を開いた。合意どおりなら今月中にセウォル号特別法が国会を通過する。遺族に対する補償・賠償問題も今月中に整理される公算が大きい。大きく見ればセウォル号惨事は混乱から収拾局面に移るところだ。
ところで、このあたりで社会的合意を通じて整理して移らなければならない部分がある。まさに行方不明者の捜索問題だ。現在の不明者は10人(生徒5人、一般人3人、教師2人)だ。今でも事故海域では毎日、船舶約300隻、航空機9機、潜水士約120人、軍警約800人が投入されて不明者の捜索作業を行っている。しかし成果がない。7月18日に最後の遺体を収容して以降83日間、追加の不明者を発見できずにいる。当然、捜索作業には税金が投入される。政府の推算によれば油類費・人件費などで一日の捜索費用だけで3億5000万ウォンに達するという。7月18日以降、捜索に投入された財政だけで290億ウォンになる。