【社説】核脅威と平和、両極端のメッセージを出した金正恩の新年の辞
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.01.02 14:05
金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長が新年初日、両極端の新年の辞を出した。韓国には平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)への参加とこれに向けた対話の必要性を力説する「オリーブの枝(和解のジェスチャー)」が差し出されたが、米国には米本土全域が北朝鮮の核打撃射程圏内にあるという脅迫を止めていないわけだ。韓米同盟をまるで和戦両面の戦術で揺さぶりをかけようとする狙いに見られる。
金委員長は先に米国に攻勢をかけた。「核武力完成の歴史的大業を達成」し、「米国の冒険的な火遊びを制圧する強力な抑制力」を持つようになったとし「核のボタンが私の机上に常に置かれているということ、これは決して脅威でない現実であることをきちんと分かるべきだ」と脅威した。
一方、韓国には「今は北と南が向かい合って関係改善を真剣に議論する時」とし、「冬季五輪に北朝鮮の代表団派遣など必要な措置を取る用意があり、このために南北当局が至急会うことも可能だ」という融和的なメッセージを伝えた。しかし、条件を付けた。韓国が「外勢との核戦争演習を止めて米国の核装備を引き込む行為を片付けなければならない」と話した。これは韓米合同軍事演習の中断と米国戦略資産の韓半島(朝鮮半島)での展開中止を求めたものと解説される。