細菌感染を懸念して金正恩氏が署名に使う万年筆も消毒(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.09.12 14:28
外部世界の感染病に北朝鮮が緊張するのは劣悪な保健・医療実態のためだ。防疫網に少しでも穴が開けば終末という切迫感が過度な対処として表れるということだ。韓国でMERSやSARS(重症急性呼吸器症候群)、鳥インフルエンザ、マラリアなどが広まると、北朝鮮は特に緊張する姿だ。3年前のMERS事態で北朝鮮は開城(ケソン)工業団地とつながる出入境事務所に熱感知カメラを設置し、北側の勤労者にマスクを着用させた。すべて北朝鮮側の要求で韓国側が提供した装備と物品だ。当時、北朝鮮はMERS伝播防止や予防に関する医学情報を韓国側に非公開的に要請した。
政府はMERS事態が南北首脳会談に影響を及ぼす可能性を考慮しながらも「具体的な動向はない」(9月10日、白泰鉉統一部報道官)という立場だ。政府当局者は「一人の患者が発生した状況で、より多くの拡散を防ぎ、北に対して支障のない首脳会談開催を説得することが必要な状況」と述べた。北朝鮮側に正確な情報を提供し、MERS事態は統制可能な状況であり、韓国の北朝鮮訪問団が徹底的に事前措置を取って感染の心配はないという点を強調するということだ。