【社説】北朝鮮、核開発・ミサイル発射で得られるものはない
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2017.05.15 13:45
国際社会に6回目の核実験を阻止されて静かになっていた北朝鮮が、ミサイル挑発をまた敢行した。北朝鮮は昨日午前5時27分、平安北道亀城(クソン)付近から東海(トンヘ、日本名・日本海)に向けて弾道ミサイル1発を発射した。今年7回目の発射だが、新政権に入ってからは初めての挑発だ。対話と対北朝鮮圧力を併行する文在寅(ムン・ジェイン)政権の対北朝鮮政策が初めて試される。文大統領はこの日、北朝鮮のミサイル発射に迅速に対処した。任鍾ソク(イム・ジョンソク)大統領秘書室長が北朝鮮のミサイル発射から22分後に文大統領に報告した。文大統領は任秘書室長がもう少し詳細な状況を報告しようとすると、金寛鎮(キム・グァンジン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)安保室長が直接報告するよう注文したという。そして国家安保会議(NSC)を招集し、韓民求(ハン・ミング)国防長官など朴槿恵(パク・クネ)前政権の安保関連長官らも出席するよう指示した。これは安保に関しては新・旧政権の間に違いはないという姿を見せたと評価される。
北朝鮮がこの日発射したミサイルは大陸間弾道ミサイル(ICBM)の初期段階と判断される。高い角度で発射され、高度は2000キロを超え、約700キロの距離を30分間ほど飛行したという。一部の区間での速度はマッハ15(音速の15倍)以上と把握された。少なくとも4500キロ飛行可能で、正常な角度で発射する場合、ICBMの最小基準である5500キロ以上飛行するという分析もあった。北朝鮮のICBMの1次目標であるハワイとアラスカを打撃できるレベルということだ。予想以上に速いペースでミサイルを改良している北朝鮮は、遠からず2次目標の米国西海岸、3次目標のワシントンなど東部地域に到達するICBMまで開発すると予測される。