【中央時評】韓国経済、少し死んでこそ生き返ることができる(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.02.02 10:22
大統領から首相指名者、政府、与党まで連日「経済再生」を今年の国政の最高目標として繰り返している。しかし何が「経済再生」なのか。どのようにすれば経済が再生するのか。今年の予想成長率が3.4%ならこれは韓国経済の潜在成長率と同水準だ。どれだけ成長率をさらに引き上げれば経済再生になるのか。残念ながらこれまで数多くの「経済再生」の試みにもかかわらず、1990年代半ば以降、韓国の所得階層下位90%の実質所得はほとんど停滞している。これに対し上位10%の所得は経済成長率よりはるかに速く増えた。成長の果実が上位10%に集中したのだ。だから金融を緩和し成長率を上げてもほとんどの国民はこれを体感できない。
いま韓国経済は少し死んでこそ生き返ることができる。いま韓国経済に必要なことは「再均衡(リバランス)」と分配構造の改善だ。住宅価格、個人負債が所得水準に比べもっと下がらなければならず、公共機関負債も同様だ。それでこそ相対価格が正常化し、そこで投資と消費が生き返ることができる。雇用の柔軟性を高め労働市場の二重構造を改善しなければならない。政府は銀行にベンチャー企業向け貸し付け拡大を圧迫する前に、ゾンビ企業の構造調整から誘導しなければならない。しかしこの過程で消費と投資、雇用が一時的に萎縮しかねない。この苦痛を減らすため緩和的通貨財政政策が必要だ。しかし短期成長率を引き上げるために膨張的通貨財政政策を乱発すれば経済の脆弱性はさらに深まり、結局危機が訪れこれを調整することになる。米国経済が最近回復しているのも2008年の危機以降に欧州経済より多くの個人負債と不動産価格の調整が起き、いまではこの反騰と合わせ消費余力が生じたためだ。