グローバル化が急速に進み、国内を越えて世界市場を舞台として競争することが必要不可欠な状況となった。最も注目されているのは中国だ。現在、中国は２０１３年度の国内総生産（ＧＤＰ）が前年比７．７％増の９９９４兆ウォンに達するほど持続的に成長している。過去とは違い、所得の増加や都市化などに基づき上位中産層と富裕層が拡大し、内需中心の消費市場に変化している。グローバル企業に飛躍するためには必ず目を向けるべき市場になったのだ。

韓国企業にとって中国はより魅力的な市場だ。ドラマとＫ－ＰＯＰで火がついた韓流ブームは韓国製品に対する人気につながり、ショッピングのために韓国を訪問する中国人観光客が増えるほどだ。韓国を訪問した中国人観光客は昨年１人あたり平均２２７１．９ドル（２３６万ウォン）使った。これは外国人観光客の中で最も多い水準だ。購買製品は韓国ブランドの圧力ＩＨ炊飯器・化粧品・バッグなどだ。こうした人気を受け、最近は国内のあちこちで中国人観光客誘致のための多様なマーケティング戦略を見ることができる。

しかし中国人観光客の誘致よりも重要なのは、中国内需市場の攻略だ。中国企業はもちろん世界的な企業との競争が激しくなり、中国で生き残るためには内需市場で確実な地位を占めることが何よりも重要になった。ＣＵＣＫＯＯ電子の炊飯器は、最近オープンしたロッテ百貨店瀋陽店に中国人観光客が愛するブランドとして入店し、よりいっそう攻撃的に中国内需市場攻略に取り組んでいる。しかしオリオン・アモーレパシフィックなど少数の企業を除いて、現地で好調な韓国企業はそれほど多くない。専門家はこれに関し「現地化戦略の失敗」と口をそろえる。

中国内需市場で成功するためには、何よりも中国市場に対する綿密な分析が重要だ。多くの企業が現地化戦略を強調しているが、中国人の生活習慣や地域別文化について理解し、戦略を構想するケースは少ない。中国は代理商と供給商が中心のシステムであり、流通構造からして韓国とはかなり違う。韓国と同じ形で接近すれば、多くの問題点が生じるしかない。領土が広く地域別の特色も多様であるため、デザインや技術などを適用する場合、この部分を十分に考慮する必要がある。また、社会主義国家の特性上、広告の言葉およびマーケティングプロモーションも制限されるため、これに関する規定をあらかじめ把握することも重要だ。

筆者も中国進出のための門を叩きながら、中国内需市場が持つ価値を実際に経験した。しかし依然として中国では、外国企業に対する反感が存在するということも看過できない。現地の人の反感を招かず定着するために、社会貢献活動、現地人採用など企業イメージの向上についても悩む必要がある。今後、中国内需市場での成敗は、グローバル企業に成長するかどうかを左右する重要な基準になるだろう。我々が中国内需市場に集中しなければならない理由だ。

ク・ボンハクＣＵＣＫＯＯ電子代表