【時論】平昌五輪の「冬物語」が残した宿題(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2018.02.27 13:25
南北合同チームの構成をはじめ、団体追い抜きへと続いた公正性に対する声も、今回のオリンピックが残した意味であり課題だ。これを単なる若者世代の統一に対する変化した感受性、あるいは「88万ウォン世代」の剥奪感の表現という程度で限定してはいけない。
世代論は複合的で重層的な問題を単純化させる。その結果、論点が薄れて政派的に変質する。世代論は水面上だけを見た社会的現象だ。水面下にはジェネレーションギャップどころではない、韓国社会が抱える数多くの矛盾と葛藤が絡まっている。それは、この社会のあらゆる分野・あらゆる世代に広がっている恐怖と差別の記憶だ。日常的な生活を脅かすような恐怖、その上に残忍に覆いかぶさる多種多様な差別、これは決して若者世代だけの問題ではない。団体追い抜き論争で大きくなった公正性イシューは、恐怖と差別のクロニクルを通過しているほぼすべての世代のある恐ろしい記憶が一瞬で吹き出したものだ。