【コラム】「通貨戦争」で不安な韓国(2)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.31 14:17
◆米の金利引き上げに資本流出懸念
韓国は深刻な景気低迷の局面で中国リスクが台頭し、差し迫った米国の金利引き上げによる急激な資本流出を防止するために、金利を引き上げなければならないという「進退極まった状況」に直面している。外貨保有額3兆ドルを超える中国は人民元切り下げを、日本は量的緩和を持続させる展望のため、ウォンはドルに対しては劣勢(ウォン安)を見せながらも、円と人民元に対しては強気(ウォン高)を見せる「通貨サンドイッチ現象」まで現れる展望だ。米国の金利引き上げにともなうスーパードルと超円安が今後2~3年さらに持続し、人民元も1、2回さらに切り下げられるはずだという点を念頭に置いて、今後2~3年間最悪のケースを想定した「コンティンジェンシープラン(緊急対応計画)」が必要だ。
外貨流動性の点検が1次的な課題だ。通貨別・満期別・資金の種類別に毎日点検する「外貨流動性管理プログラム」を運用して「最悪のリスクを仮定した所要外貨準備高」(RAR=Reserve at Risk)概念を導入し、所要外貨準備高を展望・確保して友好国との通貨スワップなど2ライン外貨流動性も確保しなければならない。韓中日の通貨金融協力を強化する必要もある。為替レート政策は円安に応じた適切なスピードの漸進的なウォン安は受け入れるものの、急激な切り下げは大幅の為替差損を憂慮する外国人投資家の離脱を招きかねないので漸進的なバランスアプローチが望ましい。ウォン安を落ち着かせると余裕のない外貨準備高を利用して外国為替市場に無理に介入するのは望ましくない。