【コラム】「サクラ」の名誉回復=韓国

【コラム】「サクラ」の名誉回復=韓国

2017年04月14日11時11分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  中道主義を検索すると、このように出てくる。「右派や左派どちら側にも偏らず、中立的な政策を実施しようという理念」。もっともらしい概念だが、現実政界で中道とは「中立の人」や「日和見主義」などに批判されたりする。その中で一番は「サクラ」だ。「サクラ」の語源は日本語の「桜肉」で、色が薄紅色の馬肉だ。牛肉だと思って買ったが、食べてみたら馬肉だったということだ。朴正熙(パク・チョンヒ)政権で「中道統合論」を前面に出していた李哲承(イ・チョルスン)元新民党総裁がサクラと批判されたのが代表的な例だ。このように「中道」は韓国社会で公正や均衡よりは変節という意味で捉えられる場合が多かった。小説家の故朴婉緒(パク・ワンソ)先生の散文集には、このような文章がある。「あれでもこれでもない中間に立っていれば、サクラと批判されるかと思って明らかで極端な色を選ばなければならなかった」。

  なぜ中道を蔑視してきたのだろうか。酒を飲んでもベロベロになるまで飲まなければならないと言うのではないか。何をしようが、最後までいかないと気が済まない韓国人の気質のためという分析もある。何より、ゆがめられた近現代史が中立的態度を決して許せなかったようだ。日帝侵略に命をかけて戦っているのに、軍部独裁に向かって身を投げているのに手をこまぬいて知らないふりをしているとは、不正に対する暗黙的同意ではないのか。敵に規定すればいっそ明確なことを、中間で立場をごろごろ変える人々がもっと格好悪く見えたかもしれない。

  だが、世の中というのがいつもきっぱりと2つに分けられるわけではない。「中道」という緩衝地帯が消えた間、対立的葛藤は深化してきた。単に保守と進歩に分かれた政界だけでない。韓国保健社会研究院がまとめた報告書によると、2015年韓国の社会統合指数は0.21で、調査対象国である経済協力開発機構(OECD)加盟国30カ国のうち29位だった。最下位の30位は紛争地域であるイスラエル(0.17)で、深刻な経済危機を経験したギリシャ(0.25、26位)、スロバキア(0.23、28位)よりも低かった。そのうえ、過去20年間の韓国の社会統合指数はますます低下しているという。

  このような極端に対する反作用だろうか。最近、中道が少しずつ注目されている。韓国ギャラップによると、自身の理念性向を中道だと考えている人が今年に入って26%になり、3月には29%に増加する傾向を見せているという。保守から戦略的支持を受けている安哲秀(アン・チョルス)氏と進歩から多大な支持を受けている文在寅(ムン・ジェイン)氏の間で中道が今回の大統領選のカギを握っているという分析も出ている。そのため、中道だからといって、サクラだからといっていじける必要ない。複雑な世の中で立場を変えたからといってそれが何だと言うか。どうして二者択一だけがあるのか。「チャムジャ麺(辛いチャンポンと甘いチャジャン麺が半分ずつ一つの食器に盛られる中華料理)」を注文しても良い。

  チェ・ミンウ/政治部次長
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