【噴水台】「未完成の先進国のわな」=韓国

【噴水台】「未完成の先進国のわな」=韓国

2018年11月13日11時04分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  生炊きのご飯は苦々しい記憶を残す。「しっかり蒸れるまで待てば良かった…」。遅まきの後悔は効果がない。文在寅(ムン・ジェイン)政府になり、逆戻りしている経済政策を見ると、ちょうどこの生抱きのご飯を食べているような印象を消すことができない。先進国でもないのに先進国顔負けの福祉政策を追求しながら経済が不安になっているためだ。

  世界経済研究院の司空壹(サゴン・イル)理事長は韓国のこのような境遇を「未完成の先進国のわな」と命名した。この政府が成長よりも分配に重きを置いているということだ。来年の予算だけを見てもそうだ。

  「パイを大きくすること」は後回しで、「パイの分け合い」だけを前面に出す。全体470兆ウォン(約47兆円)のうち、福祉予算は35%(162兆ウォン)に達する。国家の蔵を守る企画財政部は政権理念に合わせようとしているのか、「5年間の税収超過60兆ウォンが予想される」と明らかにした。財布が分厚いから各種手当を増やす拡張的財政政策に対する心配はするなということだ。パイを分けることは国の基本的な役割であることは確かだ。市場経済によって発生した富の偏重を緩和して、落ちこぼれを保護する機能だ。このための再分配装置もある。利益を上げれば所得税・法人税を納め、消費をすれば付加価値税、財産を保有・処分すれば財産税・譲渡所得税を納める。相続・贈与にも最高税率50%が賦課される。政府が何もしなくても税金がどんどん入ってくる。

  問題は「牛」は誰が育てるのかという点だ。韓国経済は主力産業が活力を失い、第4次産業革命では中国にも首根っこを押さえられて急速に下降している。今年からは年平均2%台成長率が固定化している。その上、半導体を除けば輸出はマイナス成長率を記録している。牛小屋にいる牛を全部つかまえて食べてしまったら、もう食べる牛がない暗鬱な現実が目の前に近づこうとしているのだ。

  すでに約束したパイの配分は元に戻すことは難しい。それでも「未完成の先進国のわな」に陥らないようにするにはペース調節でもするべきだ。最低賃金の引き上げ、労働時間短縮の現実化は基本だ。経済民主化という美名の下に、この政府に入って果てしなく続けている「企業バッシング(たたき)」も一緒に中断されるべきだ。

  アルゼンチン・ベネズエラ・ギリシャなどは先進国を下手にまねて経済を亡ぼした。一度壊れると回復は難しい。反面、米国・日本・ドイツ・英国・フランスなどは絶え間ない革新で強大国の席を守っている。新たな産業構造に見合う労働改革と規制廃止がその原動力だ。2%台低成長の沼に落ちたのに「危機ではない」という洪楠基(ホン・ナムギ)経済副首相候補はもっと長くもっと広い見識で経済の責任を負わなければならないだろう。パイを大きくすることができなければ分けるパイもない。

  キム・ドンホ/論説委員
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