【時視各角】なぜ経営権が世襲されなければならないのか=韓国(1)
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2015.08.05 10:52
この頃は人が集まればロッテファミリーの経営権紛争が話題になる。ところがこの話の終わりには「崔泰源(チェ・テウォン)SK会長は運もない」という言葉がついてくる。昨年末、当時の黄教安(ファン・ギョアン)法務部長官が「企業家の仮釈放論」のアドバルーンを上げ始めていたのに、突然、趙顕娥(チョ・ヒョンア)元大韓航空副社長の「ナッツリターン」事件が起きて反財閥感情がわき上がり、なかった話になった。そうするうちに最近、8・15特赦に企業家を含めようという一部の世論集めが始まり、大統領が「企業家の赦免はしない」という大統領選挙の公約をあきらめられるよう大義名分を積み上げている渦中に、ロッテファミリーの「兄弟・お金持ちの乱」が再び反財閥感情に火をつけているからだ。その上これを機に財閥改革論に広まる兆しまで見えれば、はやり言葉で「まいった」というところだ。
よくよく調べれば崔会長は、趙元副社長やロッテ一族とは何の関係もないのに財閥一員の過ちを財閥全体に拡張してみる韓国独特の「財閥感情法」によって損害をこうむったと悔しがるかもしれない。ところが財界の悔しさも「財閥はグル」と見ている国民の感情や根っこに沿って行けば、全て1カ所に集まる。