尖閣戦争から1年…中国「二重スパイを逮捕」

尖閣戦争から1年…中国「二重スパイを逮捕」

2013年09月12日08時44分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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朱建栄氏
  「中国当局、朱建栄氏逮捕へ」。11日の産経新聞に大きく掲載された記事の見出しだ。この日は中国と日本が領有権をめぐり対立している尖閣諸島(中国名・釣魚島)を日本政府が国有化してからちょうど1年となる日だった。

  そうでなくとも悪化一途の日中関係に新たな火種となりうるスパイ事件が起きた。事件の主人公の朱建栄氏は、中国・上海の華東師範大学を卒業した後、日本に渡り、27年間にわたり日本に暮らしている学者。東京大学講師を経て東洋学園大学教授として在職中の朱氏は、中国に関する事件や問題が発生する度に日本の各種メディアに出演する論客で、日本の国民にもよく知られている。朝日新聞など日本の有力新聞にもコラムを寄稿してきた。夫人は日本人。

  その朱建栄氏が7月17日、故郷の上海を訪問した後、突然、連絡が途絶えた。同月22日に帰国予定だった朱氏が行方不明になったため、予定されていた各種講演やテレビ出演もキャンセルとなった。50日以上も連絡が途絶えて広がり始めた噂が朱建栄氏の「二重スパイ」発覚説だ。そして噂は事実として固まる様相だ。

  朱氏はもともと日本国内で中国を擁護するような発言をよくしてきた。2010年9月に尖閣諸島海域で発生した中国漁船衝突事件当時はNHKに出演し、「中国漁船が意図的に日本海上保安庁の巡視船に衝突したのではなく、網が海の底に引っ掛かり漁船が傾いたために発生した事故」と主張したりもした。1989年の天安門事態については「軍出動中に起きた発砲事件にすぎず、虐殺はなかった」と述べた。このため日本国内の右翼勢力は「朱氏は日本国内の中国報道官」と批判したりした。朱氏がテレビ番組に出演する直前、携帯電話で駐日中国大使館関係者と発言内容と程度を相談する姿も目撃されている。

  朱氏は日本政界とも深い関係を持ってきた。07年末、当時の福田康夫首相は中国訪問を控え、朱氏を首相官邸に呼び、助言を求めたこともあった。中国としては日本国内の信頼できるパイプ役として朱氏を活用したのだ。しかし朱氏は日本国内の有力者と頻繁に接触する過程で、日本当局の逆工作で寝返ったという分析が出ている。

  産経新聞は「昨年まで日本国内の中国人団体代表を務め、日本の政府機関から資金援助を受けた見返りに、中国の政治、軍事などに関する機密情報を収集し、提供した疑いがあるという」と伝えた。

  朱氏が日本で出版した冊子に中国が発表していない情報が載せられることになった経緯と、日本当局関係者との頻繁な交流も集中的に追及されているという。同紙は中国共産党の関係者の話を引用し、「日本にいる中国人学者に対し『日本当局者と親密な関係を持つな』と警告する意味もある」と伝えた。

  共同通信は「今年に入って朱氏が中国国内で中国軍関係者に会い、特に海軍関連情報を詳しく収集していくという情報が中国当局に入った」とし「しかし朱氏をひとまず軟禁した後、再教育して釈放する可能性もある」と分析した。

  日本政府の関係者は11日、「中国が尖閣諸島国有化から1年となる日に合わせて朱氏のスパイ容疑のニュースを流したことに注目している」とし「日本政府に対する“警告”の意味もあるとみている」と述べた。
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