日本軍慰安婦被害者のファン・クムジュさんが３日午後、釜山（プサン）のある療養病院で老衰のため死亡した。９１才。韓国挺身隊問題対策協議会（挺身隊対策協）によると１９２２年忠清南道扶余（チュンチョンナムド、プヨ）で生まれたファンさんは１９才の時に養家の娘の代わりに満州の日本軍慰安所に連れて行かれた。さまざまな苦難の末、１９４５年の解放直後に歩いて帰国したという。

ファンさんは９２年挺身隊対策協に正式に被害者申告をした後、慰安婦被害問題を公論化するのに大きい役割を果たした。９２年スイスで開かれた国連人権小委員会で慰安婦の実体を暴露したのに続き米国、カナダ、日本などに赴き、日本帝国主義の蛮行を告発してきた。挺身隊対策協関係者は「ファンさんかなえられなかった夢をかなえられるように助けてほしい」と話した。ファンさんの死亡で政府に登録された２３４人の慰安婦被害者のうち生存者は５８人に減った。

葬儀は釜山甘田洞（カムジョンドン）サムシン葬儀場３０２号室。５日午前５時３０分出棺。忠南天安（チョナン）の国立望郷の丘に安置される予定だ。慰安婦問題を初めて明らかにした故キム・ハクスンさんの隣だ。