韓経:「ウォン高急速に進む…実効為替相場は通貨危機直前の水準」

韓経:「ウォン高急速に進む…実効為替相場は通貨危機直前の水準」

2018年01月30日09時25分
[ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版]
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韓国経済研究院が29日にソウルの全経連会館で「ウォン高の影響と対応方向」に対する緊急座談会を開いた。左から延世大学のキム・ジョンシク教授、韓国金融ICT融合学会のオ・ジョングン会長、韓国経済研究院のクォン・テシン院長、京畿大学のチェ・ヒユル教授、ソウル大学のキム・ソヨン教授。
  最近の急激なウォン高が韓国経済と企業の輸出競争力に大きな負担を与えているという指摘が提起された。半導体など一部産業の好況と米国のドル安政策などがかみ合わさりウォンの価値が韓国経済の基本体質に比べ高く評価されているという分析だ。経済専門家の間では1997年のような通貨危機が再発しかねないという警告まで出始めた。

  ◇ウォンどれだけ上がったか

  韓国経済研究院は29日にソウルの全経連会館で「ウォン高の影響と対応方向」に対する緊急座談会を開いた。

  この日座談会に参加した専門家らは最近のウォン高が韓国経済の基本体質に比べ過度な水準だと共通して指摘した。為替相場は2012年の1ドル平均1126.88ウォンから今年1月には1066.65ウォンにウォンが上昇した。今年に入ってからはウォン高傾向がさらに激しくなっている。

  これに対し同じ期間にドル・円相場は相対的にドルの下落傾向は大きくなかった。これによりウォン・円相場は2012年の100円当たり平均1413.14ウォンから今年1月には957.47ウォンと30%以上円安が進んだ。ソウル大学経済学部のキム・ソヨン教授は、「購買力と物価水準を考慮した実質実効為替相場の側面では、2008年の金融危機と1997年の通貨危機に近接するほどの水準。今後為替相場が10%ほどさらにウォン高に進めば深刻に受け止めなければならない」と話した。

  ◇ウォンの高評価の原因は

  ウォンが高く評価された原因は、▽半導体やディスプレーなど一部産業の輸出好況▽世界経済の好調による安全資産選好心理▽韓米日主要国通貨政策の差▽米国のドル安政策などと分析された。韓米日3カ国の政治・外交政策も為替相場に影響を及ぼす主要変数に挙げられた。

  延世(ヨンセ)大学経済学部のキム・ジョンシク教授は「米国、日本、ユーロ圏など主要先進国が自国通貨を競争的に低評価するための為替相場戦争を行っており新興国通貨の評価が全般的に切り上げられている」と分析した。

  専門家らは高評価されたウォンの価値が韓国企業の輸出に否定的影響を及ぼすと指摘した。韓国金融ICT学会会長のオ・ジョングン建国(コングク)大学金融IT学科特任教授は、「韓国の製造業平均稼動率が2010年の82%から昨年は71%水準に下落し続けている。半導体とディスプレーなど一部産業を除いた多くの製造業は長期不況を体験している」と主張した。

  ◇「通貨危機に備えなければ」

  今後為替相場の変動性は大きくなる見通しだ。京畿(キョンギ)大学経済学科のチェ・ヒユル教授は「新興国経済の突発状況発生、米国の保護貿易主義、地政学的リスクなどにより新興国に流入した資金が抜け出して再び流入するなどの様相が現れるだろう」と予想した。

  専門家らはウォン高傾向が続く場合、「第2の通貨危機が起きる可能性を排除することはできない」と警告した。キム・ソヨン教授は「ウォン高で企業の輸出競争力が下落し経常収支が急激に悪化すれば経済にさらに大きな衝撃を与えかねない。これにより資本が急激に流出し為替相場が急落する通貨危機の可能性が懸念される」と話した。オ教授も「ウォンが高評価されて最近海外資本の韓国株式投資と銀行の海外借入も急増している。韓国のような小規模開放経済の金融危機は常に通貨価値の高評価から始まる」と主張した。

  
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