１６８年の歴史を持つドイツの電子メーカーのシーメンスを率いるジョー・ケーザー会長（５８）は「創立者であるウェルナー・フォン・ジーメンスは１世紀以上前からすでに『短期的な利益のために会社の未来を売らない』という哲学を明らかにしていた」と話した。以降経営者は世代交代したが「長期発展のＤＮＡ」だけは着実に受け継いできたと話した。最近産業界の大きな話題である「スマート工場」の分野にシーメンスがいち早く参入し競争力を発揮する背景だ。

技術変化が速い先端産業も同様だ。流行に揺れひっそりと消える会社は数えられないほどだ。写真・動画を共有するサービスで３億人の利用者を確保した米インスタグラムは違う。創業者のケビン・シストロム（３２）は「世の中の瞬間を撮って共有する」という明確な指向点を設定した。彼は「何よりも『鋭いビジョン』が重要で２５０人の中従業員全員がこれを持っている」と話した。

◇「ゲームチェンジャー」の秘訣は共生と共有＝韓国の看板級企業は最近中国や東南アジアに相次いで工場を建てている。現代自動車の中国・重慶進出、サムスン電子のベトナム生産基地などが代表的だ。世界の産業が分業化されて現れた様相だが、こうした国際的連合が企業競争力のカギになっている。

「グローバル経営遺伝子」が骨に染みついたエアバスのファブレス・ブレジエ会長（５４）は「柔軟な合作」を強調した。エアバスの航空機はフランス、ドイツ、英国、スペインの４カ国が作る。彼は「各国の工場に行けば国籍が異なる従業員が働いているが、同じ『エアバスの思考方式』が存在する」と自負した。それがまさに「一流を作る弾丸」と話した。

世界最大の物流会社を率いるドイツポストＤＨＬのフランク・アッペル会長（５４）は「米アマゾン、中国アリババをライバルではなくパートナーと考える」とした。例えばアマゾンを通じサムスンの携帯電話を配送すれば「パックステーション」（駅・市庁などに設置した貨物受取箱）で引き取るようメッセージを送る協業関係が可能だとした。彼は「こうした部分で努力しなければ企業が独自のサービスを開発し結局市場を奪われることになる」と強調した。

携帯電話アプリを利用したタクシー呼び出しサービスで「全人未踏」の市場を開拓した米ウーバー創業者のトラビス・カラニック（３９）は「自動車所有という既存概念に『共有』という対案を提示し『ゲームチェンジャー』になることができた」と話した。彼は「貧しく辺境地に住む隣人たちがＩＴを活用したインフラをより有効に使えるよう助けるのがウーバーのような企業の存在理由だ」と話した。いま米国ではウーバーの事業モデルを借用した創業家が相次ぎ、「ウーバー経済」という用語まで出てくるほど波乱を巻き起こしている。




革新企業家が挙げたトップになる３つの条件＝韓国榁１）