「跳躍と停滞の別れ目…財政赤字増やしてでも経済回復させる」=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2014.10.30 10:53
朴槿恵(パク・クネ)大統領の29日の国会施政演説は経済回復に集中した。昨年は国家機関の大統領選挙介入疑惑などの懸案に対する言及があった。今年の演説では公務員年金改革問題を除けば事実上最初から最後まで経済の話だけした。「経済」という単語だけで59回も出てきた。朴大統領は韓国経済が危機だと診断し、来年も国政運営の最優先目標を経済活性化に置くと強調した。
7月に崔ギョン煥(チェ・ギョンファン)副首相兼企画財政部長官が就任してから韓国政府は46兆ウォン規模の財政拡大措置を取り、再建築など不動産関連の規制緩和を進めた。韓国銀行も8月と今月の2回にわたり基準金利を引き下げた。しかし第3四半期の製造業生産は前四半期比0.9%減少し、投資と輸出も振るわない。低成長、低物価、円安など「新3低」に米国の金利引き上げの可能性など世界経済の不確実性も大きくなっている。
朴大統領は「いまは跳躍と停滞の別れ目であり、韓国経済を回復させる最後のゴールデンタイム」と強調した。このために持ち出したのが今年より20兆ウォン増やした376兆ウォン規模の来年度拡張予算だ。民間の支出余力がない状況で政府まで財布を閉ざせば低成長の悪循環から抜け出すのが困難なことから、財政赤字を増やしてでも経済を回復させるべきというのが朴大統領の説明だ。崔副首相がこれまで推進してきた経済回復対策を後押ししたものだ。これとともに予算案の法定期限内処理、民生法案通過など国会の協力も求めた。