【噴水台】にせ物、ブランドパロディ、今は価値消費だと言うが…=韓国
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2013.05.27 13:43
私にとって“ホット・トレンド”の照尺の役割をする後輩らと久しぶりに江南(カンナム)で集まった。この時、ある後輩が新しいバッグを見せてくれた。出てきたのはエルメスのケリーバックなのに、革が変だった。「にせ物?」と聞くと「これがこの頃ホットになっているサマンサバック」とのことだ。この筋の世界を離れて久しい私だけが分からないのであって、このバッグはすでに江南エリアを席巻した様子だった。牛革をワニ革のように加工したサマンサというブランドのイタリア産の革で1000万ウォン(約90万円)台を超えるエルメスやコロンボなどのバッグデザインを借用し40万~50万ウォン台で売るバッグだという。このカバンを持って出て行ったら、エルメスだねとかコロンボだねというのではなく「サマンサバッグだね」というのだ。だから、妙な論理だがにせ物ではないのだという。
そうかと思えば昨年からキャンパス地に名品ブランドのカバンをプリントした“フェイクバッグ”が浮上している。エルメス・バレンシアガ・シャネルの代表デザインのカバンの写真をプリントしたこのバッグは名品パロディとして人気を呼んだ。この頃は名品でなくパロディ商品がもっと流行しているとのことだ。過去、名品消費の先頭に立っていた人たちが名品をひねった商品にさらに情熱を注いでいる理由として多様な分析が出てきた。価格でハンを押したような名品にうんざりしたとか、同じ名品バッグを持った人がとても多かったためだといって、PSY(サイ)の『江南スタイル』と『ジェントルマン』以後の既成文化についての“ひねり”や抵抗意識が高まったためという分析も出てきた。