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危機の「ドラマ共和国」(2)「出演料払えば残るものなし」

2008.11.09 13:35
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韓国ドラマの問題は慢性赤字構造ができてしまったというところにある。元々策定された制作コストよりたくさん使うのに、これを回収する方法は何とも情けないのだ。制作コスト超過の主犯は高すぎる俳優の出演料と脚本執筆料だ。

 
先月KBSがハンナラ党イ・ジョンヒョン議員に提出した国政監査資料を見ると今年KBSで最もお金を多く使ったドラマはすべて制作コスト74億8800万ウォンを使った『母さんに角が生えた』だ。1話当たりで計算すれば1億5600万ウォンかかったわけだが、これはKBSドラマ平均制作コスト(8750万ウォン/話)の2倍ほどだ。制作コストの大部分が特級脚本家(キム・スヒョン)とA級俳優(イ・スンジェ、カン・ブジャ、キム・ヘジャ、パク・イルソブ、シン・ウンギョン)らに支払われたからだ。

これだけがそうなのではない。制作会社は「放送局から制作コストを受けとっても、俳優の出演料を引いて脚本家の執筆料を払えば残るものはない」と泣き顔だ。ミニシリーズドラマの制作コストは1億5000万ウォン/1話。主演俳優数人と脚本家に支払えば残る制作コストはほとんどないのだ。珍しいケースだが一部の特級俳優の場合5000万~1億ウォンを受け取る。俳優パク・シニャンは今年SBS『銭の戦争』未払い出演料訴訟を制作会社に申し立てる過程で、延長放送4話で6億8200万ウォンを受け取ったとし、衝撃を与えた。延長放送という特殊性もあったが、1話当たり1億7000万ウォンを受け取って出演したわけだ。

こうしてみると元々制作コストの2倍近く超過することはよくある。損失を補おうためにはドラマの中に間接広告を取り入れ企業協賛を受けたり(PPL)、海外に販売されたりしなければならない。しかし景気不況で企業協賛金額も好景気の半分以下に大きく落ちた。海外輸出の場合、販売金額が振り込まれるまで相当な時間が必要となる。輸出さえも不振なら俳優の出演料を支給できないか遅くなって支払うケースが生ずる。

◆猫も杓子も高額出演料=ある放送局の関係者は「ミニシリーズで1、2回ヒットすれば脚本家が1話当たり2000万ウォンを要求してくる」と伝えた。助演俳優のギャラも上がり、中堅級が1話当たり1000万ウォンに迫る。

一部韓流スターに対してはある程度高いギャラを認める雰囲気がある。MBC『エデンの東』のソン・スンホンは、ドラマ放送前、日本から純然とその名前ひとつで数十億ウォンという投資を受けた。

SBS『オンエア』のパク・ヨンハは日本ファンクラブ規模が2万5000人ほどにのぼると業界は推定する。こんな俳優たちは海外輸出や放送後、DVD販売などでドラマ収益創出に寄与することができる。しかしこのような興行力が検証されなかったが「AはいくらもらいBはいくらもらうのなら私も同じぐらいくれ」と要求するというのが問題だ。

こうした状況になってしまったのは、制作会社と放送局両方の責任を避けにくい。新生制作会社の場合、企画力の足りない分を俳優と脚本家のネームバリューで代わりをしようとする傾向が強かった。放送局はスターがいなければ危険度が高いとして放送編成をしないという消極的態度を取った。新人脚本家と俳優発掘には相対的におろそかだった。

ドラマの危機的状況を迎え、俳優と脚本家に渡る費用の泡を取りのぞかなければならないということに放送局も制作会社も同意している。チョン・ソンヒョKBSドラマ2チームプロデューサーは「無鉄砲に名前だけ見て俳優と脚本家を使うよりは、良い新人を発掘することに制作会社と放送局ともに気を使わなければならない」と話している。

◆地上派-外注会社間の著作権攻防=慢性赤字の悪循環を断ち切るために放送局と外注会社間で越えなければならない山のうちのひとつが著作権問題だ。ドラマ放送後、著作権を放送局が持つ慣行に対して双方が鋭く対立している。海外輸出される場合、アジア地域に限り3年間、販売利益の40%ほどが制作会社のものだ。他の地域の場合、放送局が収益を全て受け取る。ドラマ制作会社協会は8月、公正取引委員会にこれを不公正行為として届け出たが無嫌疑処分が下された。

放送局は「企画・制作・投資を放送局と共同で行い、放送に対する危険負担を全面的に放送局が請け負っている現実では不可能だ」という立場を固守している。制作会社は「著作権は生存権問題」と反論する。ドラマ制作会社協会キム・ソンス事務総長は「著作権を認められることができない限り、ドラマを通じる付加価置創出は不可能だ。著作権の必須要素である企画・シナリオ・演出などで主導的役割をする金鐘学プロダクションの『イサン』のようなドラマでさえ著作権を完全に認められることができない不合理な現実が変わらなければ、結局、制作会社が次々破たんしてしまう」と主張した。

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